2013年11月16日
地元特産のカキで育てたカワハギと活け造り
坂越湾で地元特産のカキをエサにカワハギを畜養するというユニークな試みが行われている。グリコーゲンやアミノ酸などの栄養素を多く含み、「海のミルク」と呼ばれるカキを食べたカワハギは厚みのある良型に成長。特にキモの味が濃厚でクリーミーな旨みになるという。全国的にも珍しい取り組みで、「赤穂の新たな名物に」と期待されている。
カワハギは北海道以南に生息するフグ目の食用魚。脂肪が少なく歯ごたえのある白身、まろやかなキモが食通に好まれる。同湾では、プランクトンなどのエサが豊富なカキの養殖いかだ周辺にカワハギをはじめ天然の近海魚が多く近寄る。それに目を付けた地元漁師がかご網に入れ、むき身に加工する際に形が崩れたカキをエサとして与えたところ、キモの身入りが格段に増したことから取り組みが始まった。
数年前から試行を続けている「成林水産」はカキの養殖いかだにネットで4メートル四方のいけすを仮設。カキのむき身を入れた網袋を吊すと、カワハギたちが水しぶきを上げてついばむ。一日1〜2回のエサやりを続け、8月に5〜6センチ程度だった体長は20センチ前後に大きくなった。「冬に備えて栄養をたくわえる今が最もおいしくなる時期」という。
坂越の海鮮料理店「くいどうらく」の壷阪浩・総料理長(53)は「これだけ肥えたマルハギは、なかなか手に入らない」と目を見張る。「身がアメ色なのは上質な証。キモをまぶして食べる刺身が絶品で煮付け、鍋ももちろんうまい」と太鼓判を押す。
「カキをエサに魚を畜養するというのは聞いたことがないが、カワハギの食性を活かしており、理にかなった方法といえるのでは」と県水産課。今や全国屈指のカキ産地となった坂越ならではのアイデアが、新たな赤穂のグルメになりそうだ。
カキで育てたカワハギ料理は主に次の各店で食べることができる。末尾に★印の店は予約不要。
▽生島Tel48・0039
▽くいどうらくTel46・8800★
▽鹿久居荘赤穂店Tel42・1130★
▽海辺のほったて小屋Tel42・2458★
▽赤穂ロイヤルホテルTel42・1001
▽赤穂パークホテルTel43・8000
▽かんぽの宿赤穂Tel43・7501
[ 商業・経済 ]
掲載紙面(PDF):
2013年11月16日第1部(2061号)4面 (13,210,052byte)
コメント
造船所から産廃並みの汚染物質が出ていたなら相生が牡蠣の養殖をしているわけがないから全く別物でしょう。
写真のマルハギがとても美味しそうなので、味が守られるだけの環境も維持したいものです。
投稿:いやいや 2013年11月21日
相生の造船所があっても坂越は牡蠣の特産地になったのだから、
福浦に産廃処分場が出来ても、坂越の牡蠣・カワハギも大丈夫 V
投稿:大丈夫 V 2013年11月20日
↑そりゃそうだ。
投稿:なら反対しろよ! 2013年11月19日
こんなおいしい魚介類もだめになるなぁ。
投稿:産廃が来ると... 2013年11月19日
こ、これは美味そう・・・めっちゃ食いたい!
投稿:内海 2013年11月19日
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