2014年02月08日
自宅アトリエでNHKの取材を受ける室井澄さん
作品のモチーフとして愛してやまない鳥取・大山に長年通い続けている新田の日本画家、室井澄さん(93)=本名・仁三=がNHK鳥取放送局の取材をこのほど受けた。
室井さんは50歳の秋、初めて大山を訪れ、ブナやモミジが彩る紅葉の「足がすくむほどの美しさ」に魅せられた。毎年欠かさずスケッチに出向き、一年間で10回以上足を運んだ年も。そのかたわらには、室井さんが「かあちゃん」と呼ぶ愛妻・富美子さん(86)が付き添う。
NHKは昨年11月、通算178回目の大山訪問となった室井さん夫婦を取材。自宅アトリエでもカメラを回し、作品が仕上がるまでの工程や仲むつまじい二人の様子を撮影した。
映像は「老夫婦が描く大山」のタイトルで6分程度に編集。11月下旬以降、中四国エリアの各局で放送された。穏やかな晩秋の日差しが紅葉に染まった大山の美しさ、室井さん夫婦のほのぼのとした関係を印象的に映し出し、視聴者からも好評だったという。
「大山に対する強い思い、ずっと助け合ってきた夫婦の絆を感じた」と取材した米子支局の大石達生カメラマン(30)。室井さんは「かあちゃんと一緒に取材してもらえて幸せ。いい記念になった」と喜んだ。今年も残雪の大山を描くために2月から4月にかけて複数回訪れる予定で、「機会があれば、鳥取で個展を開きたい」と抱負を持っている。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2014年2月8日(2074号)3面 (9,191,425byte)
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