2014年02月17日
100日間の荒行を終え、奉告祭で冷水をかぶる修行僧たち=左から2人目が井本さん
大津・妙典寺(井本学明住職)の副住職、井本学修さん(35)が日蓮宗大本山で行われた100日間にわたる「大荒行」を達成して帰山。16日に同寺で奉告式があり、約150人の檀信徒や地域住民が稚児行列を繰り出して迎えた。
大荒行は開祖・日蓮聖人に布教を託された弟子が海で100日間修行したのが起源とされ、千葉県市川市の法華経寺で毎年11月1日から2月10日まで行われる。毎朝2時に起床、寒水で身を清める水行を一日7回行い、他の時間は外界との連絡を遮断した堂内でひたすら読経を続ける。一日の睡眠時間は2時間半、食事は白粥と具のない味噌汁が朝と夕に出るだけ。あまりの過酷さに命を落とす人が出たこともある。
井本さんが大荒行を成満したのは26歳、29歳のときに続いて3度目。同寺から初めてとなる「三行」を果たした。奉告式には井本さんとともに修行に耐えた岡山、愛媛の修行僧6人も来寺。締め込み姿で経文を唱えながら一斉に冷水を頭からかぶり、見守る檀信徒らに厳しい修行の一端を示した。
入行前から体重が13キロ減った井本さん。「送り出してくれた檀信徒、友達、家族の顔」を心に思い浮かべて辛苦を乗り切ったという。「これからも日々の功徳を積み、支えてくれた方々の恩に報いたい」と誓った。
[ 社会 ]
掲載紙面(PDF):
2014年2月22日(2076号)3面 (9,792,652byte)
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