2014年04月12日
赤穂市が管理している橋の12%に「大きな損傷がある」という記事(赤穂民報4月5日号)の中で、橋ごとの損傷状況や修繕計画について担当課が「市民の混乱を招きかねないため、現時点では公表の予定はない」と取材に答えたと書いてありました。市民が使う橋なのに、それを教えてもらえないというのは理解できません。だいたい、「市民が混乱」って、そんなに危ない、ということなのでしょうか。かえって不安です。(一読者)
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赤穂民報より
赤穂市に取材した際、「兵庫県内の市町では、橋梁ごとの点検結果や修繕計画を公表しているところはないはず」との説明でしたので、県下41市町に聞き取り調査しました。
その結果、ほとんどの自治体が非公表としている中、西宮市だけが「説明責任という観点」でホームページに情報を公開していました。また、相生市と篠山市が「市民から聞かれたら答える」と回答。公表を見合わせている自治体の中にも、「公表すべきかどうか検討中」(明石市)、「今後公表すべきではないかと考えている」(小野市)といった声がありました。また、橋梁ごとの修繕予定スケジュールについては、相生市と豊岡市がホームページ上に公表していました。
非公表の理由について各市町に尋ねると、「住民に不安を与えたくない」(尼崎市)、「町民の混乱を招かないため」(福崎町)との理由のほか、「損傷度は機械的な数値で、数値によって必ず『危ない』など判断できるものではない」(高砂市)、「計画通り進むかわからない」(洲本市)、「県から公表すべきとの指定がなかった」(播磨町)といった回答でした。
橋梁の長寿命化計画は全国の自治体で取り組まれており、中には点検結果も修繕予定スケジュールも公表している自治体もあります。情報化が進んだ現代社会では、正確な情報が与えられないことは不安の一つです。赤穂市が「安全・安心なまち」を標榜するのであれば、「事なかれ主義」を捨て去り、市民に情報を公開すべきでしょう。
[ 読者の声 ]
掲載紙面(PDF):
2014年4月12日(2083号)1面 (9,056,784byte)
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