2014年06月28日
能楽「小鍛治 白頭」の一場面
かがり火を焚いた舞台で伝統芸能を演じる「第5回赤穂大石神社薪能 京の能楽」(9月27日)の観能拝観券は7月1日(火)から発売される。演目は金剛流能楽「小鍛冶 白頭」と大蔵流狂言「二人袴」。一流の演者たちが繰り広げる幽玄の美に期待が集まる。
平成17年に始まった同神社の薪能は第3回から隔年開催。前回は能楽史上初めて忠臣蔵を題材にした新作能「大石」を初上演し、600年間続く能楽史に新たな足跡を刻んだ。
「小鍛冶 白頭」は、刀匠として名高い三条宗近が稲荷明神の助力を得て名剣「小狐丸」を打ち上げる物語。素早い展開で変化に富んだ人気曲で初心者も楽しめる。明神に金剛流シテ方の今井清隆師(71)、宗近に福王流ワキ方の江崎金治郎師(70)。ワキツレを赤穂在住の能楽師、松本義昭さん(66)=西有年=が務める。「二人袴」では、一着しかない袴を父子が交替で身に付けて人前に出る様子を茂山千五郎師が滑稽に演じる。
金剛流は華麗で優美な舞を持ち味とすることから「舞金剛」と呼ばれ、今井家は京都で家元を補佐する職分家の中で最古の歴史を誇る。茂山千五郎家も江戸時代以来、京の地で続く名門。古都に伝わる古典芸能の正統な魅力を味わえる舞台になりそうだ。
拝殿前の特設舞台で午後6時開演(雨天時は赤穂ロイヤルホテル)。観能拝観券は指定席A席4000円(当日4500円)、自由席B席3000円(同3500円)。同神社(Tel42・2054)と赤穂民報(Tel43・1886)で販売する。
掲載紙面(PDF):
2014年6月28日(2093号)1面 (12,185,975byte)
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