2014年09月27日
拝殿前の特設舞台で幽玄の世界を繰り広げた「赤穂大石神社薪能」
かがり火を焚いた境内で古典芸能を鑑賞する「第5回赤穂大石神社薪能」が27日、上仮屋の同神社で開催。「京の能楽」を副題に金剛流能楽「小鍛冶 白頭」と大蔵流狂言「二人袴」を上演し、約500人の観客を魅了した。
「小鍛冶 白頭」は刀匠として名高い三条宗近が稲荷明神の助力を得て名剣を打ち上げる物語。金剛流シテ方の今井清隆師(71)は「舞金剛」とも呼ばれる持ち味の華麗な舞で明神を演じ、宗近を務めた福王流ワキ方、江崎金治郎師(70)の重厚な謡いが舞台を引き締めた。「二人袴」では、袴を一着しか持たずに婿入りのあいさつに訪問した父子の滑稽な振る舞いを茂山千五郎師らがおもしろおかしく演じて客席の笑いを誘った。
同神社の薪能は「日本が誇る伝統文化を赤穂のみなさんにも楽しんでほしい」(飯尾義明宮司)と平成17年から2〜3年ごとに開催。拝殿前に組んだ特設舞台の右手奥にはライトアップされた赤穂城の隅櫓も見え、友人2人と来場した相生市の主婦、山崎雪子さんは「幽玄美の中で、変化に富んだ演目を楽しめました」と話していた。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2014年10月4日(2106号)4面 (10,753,835byte)
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