2014年10月08日
オレオレ詐欺を想定して行った声掛け訓練
特殊詐欺の被害を水際で防止するための窓口対応を身につけようと、有年横尾の有年郵便局(松田博文局長)で8日、オレオレ詐欺を想定した声掛け訓練が行われた。
息子をかたる男からの「不倫相手に示談金を要求された。現金300万円を相手の家へ宅配便で送ってほしい」という嘘の電話にだまされた高齢女性客が預金を引き出そうと来局した、との設定。赤穂署員が女性客に扮した。
「息子が困っている。今日中に送りたい」と急かす女性客に対し、窓口係の局員が「詐欺の可能性があるので、もう一日考えてみませんか」「息子さんに連絡してみては」などと2人がかりで説得。女性客に代わって本物の息子に電話して詐欺であることを突き止め、警察へ通報するまでを訓練した。
兵庫県警によると、今年に入ってから県下で発生した特殊詐欺は225件で被害額は約10億7300万円(9月末現在)。一方、金融機関窓口の対応によって142件、約2億7700万円の被害を食い止めている。
「金融機関窓口は“最後の砦”。自分の身内だと思って積極的に声をかけて」と多田明彦・生活安全課長。訓練に参加した窓口担当の福田佳代子さん(47)=西有年=は「リラックスできる会話を心掛けて、お客さん自身が一度落ち着いて考えられるようにしたい」と話していた。
[ 社会 ]
掲載紙面(PDF):
2014年10月11日(2107号)3面 (11,090,764byte)
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