2014年12月04日
多目的スペースとして活用されることになった奥藤酒造の「寄合蔵」
赤穂市内唯一の造り酒屋、坂越の奥藤酒造で12月7日(日)、「忠臣蔵初しぼり」の新酒利き酒会が開かれる。普段は酒米の貯蔵などに使っている築約80年の蔵を開放。蔵人気分を感じながら絞りたての一杯を味わえる。
奥藤利文社長(57)の話では、会場とする蔵は昭和初期に精米所として建築。白壁に虫籠窓を塗り込めた2階部分は廻船業でも栄えた奥藤家の道具や史料を展示する「奥藤酒造郷土館」として使われている。「歴史を感じさせる建物なので有効活用してみては」と常連の女性客たちから提案を受け、長年手つかずだった蔵の奥を片付けた。
かつて仕込みに使った木製の酒樽は蔵の雰囲気を出すためにそのまま展示。半円を2枚合わせる酒樽の杉ふたは組み立て式テーブルの天板に再利用した。約40人収容可能な多目的スペースとなり、「人がわいわいがやがやと寄り合う場に」と、落語の演目をもじって「寄合蔵」と名付けた。
「フリーマーケットや野菜市、趣味の作品を紹介するギャラリーなどにも使ってもらえれば」と奥藤社長。整備中の厨房設備が完成すれば食事の提供も可能になる。奥藤社長は「地域や観光に役立つスペースに育てていきたい」と話している。
7日の利き酒会は午前10時〜午後5時。1杯150円。酒と豚汁、出汁巻き、粕漬けの「利き酒セット」は500円。蔵前の広場では備前焼、刀剣など、ものづくり作家が集う「てのひらマーケット」と飲食ブースが並ぶ。雨天決行。問い合わせはTel090・5012・0617(新井さん)。
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掲載紙面(PDF):
2014年12月6日(2114号)4面 (12,898,325byte)
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