2015年01月24日
【ちゃんと、叱っていますか−叱り方の3カ条−】
「正月始めはほめ始めから」(赤穂民報1月1日付け)と書きましたが、子育てには、ほめるだけでなく、叱ることも大切です。良いことは良いとほめる一方、悪いことは悪いと、ちゃんと叱ること。ただ、叱り方が大切なのです。叱り方の3カ条を教えましょう。
(1)説教は3分以内にすること。なぜなら、それ以上叱るとどうして叱っていたかのもとを忘れてしまうことがあるから。そういえば思いあたることはありませんか。叱られている方も、首をすくめてはやく怒りが通り過ぎることを待つだけになってしまいます。
(2)振り上げたこぶしの降ろしどころを考えながら叱ること。これは、子どもの逃げ道をこしらえながら叱ることです。「もう、これで叱るのはやめるけれど、これからは気をつけるんだよ」こう言ってこぶしを降ろすこと。これは今教育の世界で話題の「メタ認知」(自分の思考や行動そのものを客観的に認識すること)なのです。叱っている自分の姿を見ている、もう一人の冷静な自分をもつことです。怒りに任せて叱っても、効果は期待できず、叱った方には後悔と自己嫌悪が残るだけです。
(3)決して過去にさかのぼらないこと。「前もこんなことがあったでしょう」と言わないことです。今の姿にこだわりながらも、こだわり過ぎない。暖かい眼に、長い眼が備わってこそ、効果的になるのです。
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関西福祉大学の加藤明学長が、家庭での子育て、教育、介護のポイントをテーマに語るコラムです。随時掲載しますのでお楽しみに!
[ かしこい子育て ]
掲載紙面(PDF):
2015年1月17日(2119号)4面 (11,678,192byte)
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