2015年04月10日
生産ラインについて説明を受けるチャン・ドゥック・ビン・ベトナム総領事=右から2人目
母国の産業振興の参考にしようと、在大阪ベトナム総領事館の一行が9日、赤穂市内の企業を工場視察した。
来穂したのは、チャン・ドゥック・ビン総領事(43)とグエン・ヴィエット・ホア商務担当領事(60)をはじめ3人。昨年11月に開かれた市国際交流協会(寺田祐三会長)の設立20周年記念式典で講演したビン総領事が赤穂の産業に強い関心を持ち、赤穂商工会議所副会頭でもある寺田会長(69)=新田=が仲介した。
午前中は加里屋の日本海水赤穂工場でイオン交換法によって海水から塩を精製する工程を見学。午後はアース製薬坂越工場で害虫捕獲器の製造ラインを視察した。
ビン総領事によると、ベトナムは古くから海沿いで製塩業が盛んで、多くの人的労力を要する入浜式から機械化への切り替えが今後進むことは確実。また、熱帯モンスーン気候のためマラリアやデング熱などの予防として蚊の駆除に対するニーズが高いという。
アース製薬の佐々木憲一・国際本部長(51)は「ベトナムは今後市場展開に力を入れたい主要国の一つ。商品を実際に見てもらえる良い機会となった」とビジネスチャンスへの発展に期待。ビン総領事は「現代的な機械の生産力や品質など、ノウハウを学ぶためにも日本との協力関係を深めていきたい。赤穂市の企業もぜひベトナムに進出してほしい」と両国間の経済交流を望んだ。
[ 商業・経済 ]
掲載紙面(PDF):
2015年4月11日(2131号)1面 (10,696,364byte)
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