赤高ナイン熱戦譜(25)対照的な応援席
2015年07月18日
討ち入り装束を身に着けた生徒が応援を率いた赤高側スタンド。3年前の市制施行で誕生した赤穂市旗も見える=正木孝樹さん提供
応援の中心は当時すでに創部25年の歴史があったブラスバンド部。「一打吐火滝川魂」「一球唯知天地心」と書いたのぼり旗の下、進軍ラッパや軍艦マーチなどを華々しく奏でた。
一方の3塁側スタンドは遠路をトラック3台と汽車でやって来た約2000人が陣取った。義士衣装を着込んだ赤高生が日の丸の扇子を振り、大太鼓の音に合わせて音頭を取った。中原や高尾らと同級生の篠原明(79)=坂越=は討ち入り装束を着た一人。「60年も前のことやから細かいことは覚えてへんけど、わしだけやのうて何人か着とったな」。
木村「あっちは華麗にトランペットでパパパパパー。こっちは太鼓でドンドンドン」
対照的な応援が繰り広げられる中、1回表の赤高の攻撃は三者凡退。その裏、3日連続となるマウンドに上がった石橋は先頭打者をファーストへの小フライに打ち取った。バッターは直球に詰まったようで、しびれた手を振りながらダッグアウトへ戻っていった。
「イシの球は走っとる」。キャッチャーの木村は、疲れが心配された一年生エースの調子にひとまず安堵した。(文中敬称略)
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掲載紙面(PDF):
2015年7月18日(2144号) 3面 (11,967,486byte)
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