お城通りの版画美術館 7日から「さよなら展」
2008年09月06日
3年間開いた「たでのはな美術館」の区切りに自選展を催す佐野正幸さん
地方にこそ本物を―。空き店舗を自費で借り、平成17年10月に開館。自身の版画創作の参考に購入した棟方志功、平塚運一ら一流作家らの作品を次々と公開した。3年間で開催した企画展は15回を数え、展示した作品総数は75作家約550点に及ぶ。
「赤穂にこんなスポットがあるとは」と県外の版画ファンからも根強い人気を集めた。「素直な感性を持っている子どものうちに良いものに接してほしい」と小学生以下は無料。「じっくりと版画の魅力を味わうスペース」を提供してきたが、入館者数は思うように伸びなかった。周囲からは「こうした美術館が存在することが赤穂にとって意義がある」と慰留されたが、今月末でテナント契約が終了することもあり、館を閉じることにした。
国内外の展覧会に出品するなど自身も版画家として多くの作品を手がけている佐野さん。来館者から「館主の作品を見たい」と言われるたびに「閉館のときには自選展を開きます」と答えてきた。「さよなら展」はその約束を守り、姫路城や忠臣蔵など特に愛着のある作品20数点を展示する。
佐野さんは「版画というマイナーな美術分野を一人でも多くの人に知らせるという役割は果たせた。協力してくれた方々に感謝したい」と思いをかみしめつつ、最後の展示準備を進めている。
「さよなら展」は入館無料で15日(月・祝)まで。午前10時〜午後5時。問合せはTel090・3496・4282。
<前の記事 |
関連サイト:
■たでのはな美術館
掲載紙面(PDF):
2008年9月6日(1811号) 1面 (7,363,109byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
小中高生の弦楽器教室 受講生募集 坂越の佐方直陽さん 講演録刊行 [ 文化・歴史 ] 2017年09月01日赤穂コールドロン講演会に360人 [ 文化・歴史 ] 2017年08月27日頑固一徹 義士顕彰に生涯懸けた男 [ 文化・歴史 ] 2017年08月26日初の個展 ふるさとで 神戸の山田克洋さん [ 文化・歴史 ] 2017年08月26日県吹奏楽コンで初の金賞 [ 文化・歴史 ] 2017年08月25日龍野高放送部 赤穂出身3人が活躍 [ 文化・歴史 ] 2017年08月21日趣味の竹細工で二人展 [ 文化・歴史 ] 2017年08月21日リニューアル中の枝条架を見学 [ 文化・歴史 ] 2017年08月20日画塾「雨聲会」有志が日本画展 [ 文化・歴史 ] 2017年08月18日粟田哲也遺作展「古代文明からのいざない」 [ 文化・歴史 ] 2017年08月12日「赤穂コールドロン」研究者が解説 「京版画の大御所」が描いた古都の四季 [ 文化・歴史 ] 2017年07月31日宇宙探査の歩みテーマに特別展 [ 文化・歴史 ] 2017年07月29日第55回県展 赤穂から入選4人 [ 文化・歴史 ] 2017年07月29日
コメントを書く