いじめ「止める」が「何もしない」上回る
2015年08月22日
赤穂市内5中学校の生徒を対象に行ったいじめ実態調査のアンケート結果
いじめを目撃したときに「止める」と答えた生徒の割合が47・8%(男子52・1%、女子43・7%)で、「何もしない」と答えた39・7%(男子37・2%、女子42・1%)を上回った。
結果を分析した兵庫県立大学環境人間学部の竹内和雄准教授(生徒指導論)は「いじめを許さない、という意識が定着しつつある現れと言える。主体的に取り組んでいる子どもたちをほめてやってほしい」と話している。
アンケートは初めて実施した昨年に続き、市内5中学校の生徒会役員で構成する「赤穂市生徒会UNION」が6月下旬に無記名方式で行った。全生徒1403人のうち96%に相当する1340人から回答を得た。
「いじめを見たとき、どうしますか」の問いに「止める」と答えた割合は昨年の44・7%から3・1ポイント増加。「何もしない」は52・0%から12・3ポイント減少した。昨年は2・6%だった「笑って見ている」は1・4%に減り、「一緒にいじめる」は0・7%から皆無になった。
「この一年間でいじめを受けたことがありますか」の問いに、「ある」と答えた生徒は7・8%(昨年値22・2%)。また、「この一年間でいじめをしてしまったことがありますか」との問いに「ある」と答えた割合は7・3%(同22・8%)で、いずれも昨年に比べて約3分の1に減った。
市内各校では昨年度以降、相手を思いやる気持ちや自分自身を大切にする心などを育むことによって、いじめをなくしていく運動に取り組んできた。生徒同士で感謝を伝えるカードを渡したり、誕生日のお祝いメッセージを廊下に掲出したりするなど、好評だった活動を他校も取り入れているという。
アンケート結果について赤穂市生徒会UNIONは「先輩の取り組みを引き継いでやってきたことが効果に現れてきた」と手応え。市教委事務局は「教職員にも、『いじめを見過ごさない、放置しない』という意識をさらに徹底したい」と話している。
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掲載紙面(PDF):
2015年8月22日(2149号) 1面 (11,120,927byte)
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