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関電説明会 即答できず時間切れ

 2015年11月18日 
関西電力が開催した環境影響評価概要書の説明会
 関西電力赤穂発電所が石炭への燃料転換に伴って自主的に実施する環境影響評価(環境アセスメント)についての説明会が18日、中広の赤穂市文化会館ハーモニーホールであった。
 予定終了時刻を約30分超過しても答えきれないほどの質問が会場から寄せられ、関心の高さがうかがえた。
 同社は環境影響評価の実施方法などをまとめた「概要書」を今月11日から縦覧。説明会は「概要書の内容を直接住民に説明するため」(同社)に開かれた。事業概要、アセスメントの対象項目や手法などを説明した後、火力事業本部の樋口幸茂・副事業本部長、山下直之部長ら6人が壇上に上がり、会場から質問用紙で寄せられた意見や問い掛けに答えた。
 同社の集計によると、市内外から約80人が参加した。石炭へ燃料転換する理由、二酸化炭素の排出量増加や環境影響への懸念、設備性能の確認など全部で61件の質問があった。
 同社は「短中期的な取り組みとして、競争力の高い低廉な電気を作るために赤穂発電所を石炭発電に転換することにした」と経営面の理由を第一に挙げ、「現時点で技術的に可能な最新のボイラー、最高水準の除去性能を有する環境対策設備を導入することにより、現況の環境保全協定値と同等以下にする計画だ」と回答した。
 「CO2排出量が多くなるのは明白」との批判に対しては、「姫路第2をLNG化したように、減らすところは大幅に減らす。赤穂単体の問題ではなく、関西電力全体のトータルでものを見ている」との考えを示した。
 一方、「最新式の設備というのは、いつの時点を基準にしているのか」などといった質問に即答できず、後回しにする場面も。結局、「後日に個別に回答する」として答えないまま、会場の都合を理由に閉会した。
 最後まで説明に耳を傾けた赤穂市内の50代男性は「質問にまともに答えていないことが多く、はぐらかしているように感じた」と感想。同市内の60代男性は「自社の経営的な都合で、赤穂市民に環境面で犠牲になれというのか」と不満を口にしていた。
 同社は「今後も環境影響評価の手続きをしっかりと進め、計画への理解を得るように努めたい」と話した。
 概要書は▽赤穂市環境課(市庁舎2階)▽兵庫県環境影響評価室(県庁3号館12階)▽関西電力赤穂発電所守衛室の3カ所で12月10日(木)まで土日祝を除き午前9時〜午後5時に縦覧できるほか、同社ホームページでも公表。同社は概要書に対する意見書を12月10日まで受け付ける。問い合わせ先は同社火力事業本部環境管理グループTel050・7104・0442。
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【関連記事】関西電力が自主アセス概要公表


掲載紙面(PDF):
2015年11月21日(2162号) 3面 (10,158,961byte)
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