- トップページ>
- 絵本で世界を旅しよう>
- 記事詳細
チーロの歌
2016年03月19日
『チーロの歌』 ○文/アリ・バーク ○絵/ローレン・ロング ○訳/管啓次郎 ○クレヨンハウス
確か、コウモリの絵本は2冊目です。人々にあまり親しみを持たれていない動物だからでしょう。
コウモリは、口から超音波を出し、(歌をうたい)跳ね返ってくる音を聞いて障害物を避け、獲物の虫たちを捕らえるのだそうです。そこから『チーロの歌』と名付けたのでしょう。
優しい母コウモリに励まされて旅立っていく子どもコウモリの話です。
人生には、いくつもの旅立ちがあります。旅立ちには、不安や心配が次から次へと生まれ、容易に旅立つことができません。
こんな様子を事細かく語っていくなかから子どもコウモリの成長の過程が表現されています。もし母親の深い慈愛がなければ、子どもコウモリは暗い洞穴のなかでいつまでも縮こまって暮らしていたでしょう。
今日も、新しい旅立ちをする若者がいるでしょう。コウモリの母親のような支えによって、新しいことにチャレンジする勇気や決断が生まれてくると思われます。
コウモリの親子の暮らしをテーマに取りあげた著者の深い見識に感動です。
* * *
『チーロの歌』○文/アリ・バーク○絵/ローレン・ロング○訳/管啓次郎○クレヨンハウス
* * *
▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」で3000冊を超える蔵書を無料貸し出し。第2・第4土曜日に開館。有年原434。Tel49・2089。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2016年3月19日(2178号) 4面 (11,731,532byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 絵本で世界を旅しよう ]
孫への想い 2014年05月31日エロイーサと虫たち 2014年05月24日としょかんねずみ 2014年05月03日パオアルのキツネたいじ 2014年04月26日桜守のはなし 2014年04月05日風に遊ぶ 2014年03月21日パワーを感じる絵本 2014年03月15日しまうまのもよう 2014年02月22日ロシアのお話 2014年02月15日おじいさんの夢 2014年02月08日モグラがみた“おひさま”とは? 2014年01月01日ぼちぼちいこか 2013年10月26日おおきなゆめのはじまり 2013年10月19日夢みる少女 2013年10月12日一つぶのおこめ 2013年10月05日
コメントを書く