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タイトル戦へ 王者の挑発にも動じず

 2016年12月30日 
決戦を翌日に控えた挑戦者の小國以載選手とチャンピオンのジョナタン・グスマン選手
 赤穂出身のプロボクサー、小國以載選手(28)=角海老宝石=がIBF世界スーパーバンタム級チャンピオンのジョナタン・グスマン選手(27)=ドミニカ共和国=に挑むタイトルマッチ(12月31日、京都島津アリーナ)の調印式が30日にあった。
 「挑戦者に幸運を」と余裕を見せたチャンピオンの挑発に、小國選手は「僕はめちゃくちゃ運があると思ってる」と笑顔で受け流し、「このチャンスをものにしたい」と必勝を誓った。
 京都市内のホテルで行われた調印式には報道陣約50人が詰めかけた。プロ7年目で念願の世界初挑戦を迎えた小國選手=IBF同級5位、18勝(7KO)1敗1分け=は、「試合前の取材でこんなにたくさんの人が集まるのは初めて」と、やや緊張した口ぶり。22勝22KO無敗の王者について問われると、「正直、怖さもあるが、必ず勝ちたい」と口元を引き締めた。
 減量は順調で、食事の量を減らす必要もなかったという。体重は予定通りリミットぴったりの55・3キロ。精悍な表情と肌つやから仕上がりの良さがうかがえた。本人も「ベストのパフォーマンスが出せる状態」と話し、申し分のない準備が出来たといえる。
 一方、日本人ボクサーを倒して王座を獲得した今年7月以来5か月ぶりに来日したチャンピオンは「再び日本で試合ができることがうれしい。勝利するのが私であることは間違いない」と淡々と抱負を語った。計量を55・2キロでクリアすると、握りしめた両拳を大きく上げて好調をアピール。首筋や腕、背中に隆起した筋肉がスピードとパワーを感じさせた。
 調印式では、試合で使用するグローブについて異常がないか小國陣営が確認を求め、コミッショナーが急きょグローブの重量を測定する一幕もあった。グスマン選手は「グローブを負けた理由にするつもりかも知れないが、そうした言い訳が出来ない形で勝利する」と事実上のKO宣言を口にした。
 小國選手は「みんな僕が負けると思っているけれど、その方が気が楽。見とけよって感じ」とニヤリ。アマチュア時代を含めて13年に及ぶボクシング歴を「明日勝ってこそ、報われるのかな」と振り返った。すべての思いを明日のリングにぶつける。
 試合の様子は「史上最大の限界バトル KYOKUGEN2016」(TBS系、31日午後6時〜11時35分)の中で放送される。
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