「景観残したい」思い大切に
2017年02月05日
千種川流域の貴重な生き物について話を聴いた講演会
保全生物学が専門の鈴木武氏(51)=兵庫県立大学自然・環境科学研究所助教=を講師に招いた。
鈴木氏は、千種川流域に国天然記念物のオオサンショウウオや絶滅危惧種のチスジノリ、デンジソウなど希少な動植物が生息していることを紹介。産廃処分場の建設予定地を含むエリア一帯は生物調査すら手つかずな一方、その周辺地域では希少種や特有の遺伝子を持った植物が見つかった実績があるといい、「(建設予定地一帯も)調べれば、希少な植物や虫が見つかる可能性が高い」と指摘した。
「環境の保全には理科や農業の観点だけでなく法律や政治を含めた社会の意思決定が必要」と鈴木氏。「まずは、みなさん一人ひとりの根底にある『景観を残したい』という思いを大切にしてほしい」と語った。
質疑応答では、水質汚染が生態系に与える影響について質問があり、鈴木氏は「水質基準は急性毒性の観点から設定されたものなので、基準値を下回っているからといって植物や虫に影響がないとは言えない」と答えた。
講演会には200人近くが参加。会場は満席で関心の高さがうかがえた。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2017年2月11日(2219号) 3面 (11,148,762byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
赤穂健福管内で18日ぶり陽性者 [ 社会 ] 2021年07月02日《兵庫県知事選2021》5新人が立候補 [ 社会 ] 2021年07月01日赤穂市内のコロナ感染 前回集計から増えず [ 社会 ] 2021年06月30日丸山キャンプ場 今秋にも駐車場有料化へ [ 社会 ] 2021年06月30日60〜64歳のワクチン 1日から予約受付 [ 社会 ] 2021年06月29日《浄水施設担当課長汚職》元市課長に執行猶予付き有罪判決〜神戸地裁 「産廃反対市民の会」新会長が市長と会談 [ 社会 ] 2021年06月28日県大規模接種の第2期予約 1日からウェブ受付 [ 社会 ] 2021年06月28日市社協 児嶋佳文理事長を再任 [ 社会 ] 2021年06月27日給食センター事業担当係長を新設 [ 社会 ] 2021年06月27日市の大規模接種が初日 市長も1回目投与 [ 社会 ] 2021年06月26日《兵庫知事選2021》立候補予定4氏にアンケート 《西有年産廃》県意見照会に市回答「望ましくない計画」 [ 社会 ] 2021年06月25日千種川の水濁 流出元はメガソーラー工事現場 千種川で濁り 県「有年橋下流から土砂」住民「不自然」 [ 社会 ] 2021年06月25日
コメント
戻すのは100年かかります。
当面、人口が確実に減り続ける日本。
地方都市の生き残るヒントは、開発競争より、すでにある歴史的な環境と遺産の保存へシフトしています。
覆水盆に返らず。
目先だけを優先し、築地市場のような負のお荷物を抱え込んでしまうような事だけは避けなければいけません。
田舎でも、そういう都市のみが必ず勝ち残る。「温故知新」に立ち戻るのが、今や流行の世界的風潮だと思います。
0 0
投稿:在るものを守る開発がこれからの開発 2017年02月05日コメントを書く