「努力すれば夢叶う」目標は東京パラ
2018年01月01日
親友のサポートを受けてトレーニングに励む枝川哲也さん
枝川さんは全国障害者スポーツ大会に水泳と陸上で通算7度出場したアスリート。障害者野球チーム「龍野アルカディア」では肩の強さを活かしてピッチャーを務め、全国大会にも出場した。4年前に「投球に必要な体力をつけたい」とマラソンを始めた。
レーサー(競技用車いす)を購入し、全国車いすマラソン大会に初出場。一般車椅子でハーフマラソンの完走歴があり、「レーサーがあればフルマラソンも余裕」と自信をもって臨んだが、結果はトップから1時間以上遅れて後ろから3番目でゴール。まったく歯が立たず、「そんなに甘くない」と痛感した。
そこから奮起し、仕事のない週末に千種川河口付近の周回ロード(1周約2・3キロ)を5周走る練習を始めた。半年ごとに5周ずつ距離を伸ばし、さらに昨夏からは深夜2時に起床して出勤時刻までロードを走る平日練習も週2回加えた。日曜日には同級生で親友の土井良太さん(35)=加里屋中洲=が練習をサポート。自転車の先導で時速30キロまでスピードを上げる。
枝川さんは生まれつき二分脊椎症で両足にまひがある。小学6年のとき、プロ野球シーズン最多安打を記録したイチロー選手(当時オリックス)が「努力すれば夢はかなう」と話すのをテレビで見て、「自分も何か打ち込めるものを」とスポーツへの挑戦を始めたという。
「イチローさんの言葉が、暗闇の中にいた自分に光をさしてくれた」と枝川さん。「努力して夢を叶えることができました、と胸を張って言えるようになってからイチローさんに会うことが目標」と精進を誓った。
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掲載紙面(PDF):
2018年1月1日・第2部(2261号) 1面 (5,562,713byte)
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