《市長選2019》 新人の牟礼氏が初当選
2019年01月20日
新人・牟礼正稔氏の初当選を報じる赤穂民報号外
203票差で次点だった前回に続き2度目の出馬となった牟礼氏は、半年ほど前から市内をくまなく歩いて有権者と対話を重ねたといい、「4年前とは比べものにならない手応え」と自信。産業誘致の基盤整備、学校給食費無償化、市民病院の医師確保、産廃処分場計画への断固反対などを公約の柱に掲げて支持を集めた。「新元号は新市長で」「新しい赤穂をつくる」とのキャッチフレーズで勢いに乗り、惜敗した前回の雪辱を晴らした。
明石氏は、市職員時代を含めて45年間にわたる行政経験に加え、1期目で実行した子育て支援策など実績をアピール。「市民に責任が持てる行政をやっていく」と訴えた。政党や団体から多くの推薦を得て告示前には「圧勝」の観測も流れる中、組織的な票固めが期待どおりに進まず苦戦。終盤に巻き返しを図ったが、公約の一つ一つに具体性が乏しく、一押しを欠いた。
赤穂市長選で現職と新人の一騎打ちとなったケースは今回で5度目。過去4度は、すべて現職が勝利しており、今回初めて新人が現職の壁を破った。
投票率は前回から7・38ポイント下落した。
《赤穂市長選 開票結果》選管確定
当 牟礼正稔(64)=無新 11,486
明石元秀(68)=無現 9,943
▽当日有権者数 40,316人(男19,144人、女21,172人)
▽投票総数 21,616人(男 9,961人、女11,655人)
▽投票率 53・62%
▽有効投票数 21,429票 ▽無効 187 ▽不受理・持ち帰り 0
* * *
当選が決まり、牟礼氏は加里屋の選挙事務所で支援者らとともに高らかに万歳三唱。「私一人ではできなかった。当選に導いていただき、感謝してもしきれない」の支援者をねぎらった。
「市民の声に沿った政策に共感してもらえたのだと思う」と勝因を挙げ、「市民の声に耳を傾け、市民の目線に立ち、市民の方を向いた市政運営を心がけたい」と抱負。市長就任後にまず取り組みたいことを問われ、「新産業誘致の計画づくりに着手し、市民病院の再生へ向けて専門医の確保に取りかかる。約束したことは必ず実現に向けて努力していく。粉骨砕身取り組む」と決意を語った。
後援会長として牟礼氏を支えた野村勝美さんは「組織に頼らず、一軒一軒市民の声を聞いていった候補者の誠意が実を結んだ。草の根が組織に勝った」と勝利の喜びをかみしめた。
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一方、明石氏は落選の知らせが伝わった中、加里屋中洲の選挙事務所に姿を見せ、「今回こういう結果になったのは私自身の不徳の致すところ」と敗者の弁。「今後は一市民として市政に協力できるところはしっかりと協力したいと思う」と声を絞り出した。
選対本部長を務めた萬代新一郎さんは「残念な結果だが、厳粛に受け止めなければならない。みなさんに多大なご苦労を掛けながら申し訳ない」と支援者らに頭を下げた。
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関連ファイル:
《号外》赤穂市長選で新人の牟礼正稔氏が初当選(4.3MB)
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