利息で討ち入り武具購入!?「忠臣蔵の決算書」
2019年12月08日
義士はっぴを羽織って講演した山本博文氏
金銀請払帳は、大石内蔵助が討ち入りまでの収支をとりまとめた史料。使途が細かく記録されており、元禄赤穂事件を研究する上で重要な史料と位置付けられている。山本氏は金銀請払帳に記載された収入4件、支出113件について分析した成果を著書『「忠臣蔵」の決算書」として発表。限られた軍資金で討ち入りにこぎつける様子をコメディー風に描いた同映画の原作となった。
山本氏は講演で、入金分約691両を現代のお金で「8292万円(1両12万円)」と換算。「瑶泉院の化粧料から300両、残りは藩財政を処分した残金だった」と解説した。討ち入りを決定した円山会議、浪士の決意を確かめた「神文返し」など時系列に沿って主な出来事にスポットを当て、それぞれにかかった費用を説明。映画製作のこぼれ話や裏話も交えて参加者の興味をひきつけた。
また、討ち入りのための武具購入費が130万円ほどしか記帳されていないことに着目。実際には全員分を揃えるために1000万円以上を費やしたはずとし、「瑶泉院から預かったお金の利息が使われたのではないか」との見方を示した。
会場には約340人が来場。相生市佐方の主婦、山本弘子さん(61)は「まだ映画を見ていないので、映画館に行くのが楽しみになりました」と感想を話した。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2019年12月21日号(2352号) 3面 (9,595,076byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
赤穂城と忠臣蔵 スマホで音声ガイド [ 文化・歴史 ] 2024年12月14日四十七士の和紙人形 赤穂大石神社へ奉納 [ 文化・歴史 ] 2024年12月07日義士祭パレード実況担当へ高校生ら特訓中 [ 文化・歴史 ] 2024年12月05日「博士」目指して忠臣蔵検定 40問に挑む [ 文化・歴史 ] 2024年12月02日児童ら地域の名所巡る「尾崎ウォークラリー」 後世残したい自然と風景 写真展「わが千種川」 [ 文化・歴史 ] 2024年11月30日義士祭奉賛学童書道展が開幕 1日まで 赤穂義士・堀部安兵衛の自筆遺書再発見「命がけの覚悟」 [ 文化・歴史 ] 2024年11月26日JAXAミッション支援 高校生たちが観測チャレンジ [ 文化・歴史 ] 2024年11月17日美術家8人が出品「群象の会」展 22日から [ 文化・歴史 ] 2024年11月15日獅子舞4団体が熱演 赤穂市伝統文化祭 [ 文化・歴史 ] 2024年11月10日アートで地域の魅力さらに 御崎でプロジェクト [ 文化・歴史 ] 2024年11月06日獅子舞保存会4団体出演 9日に伝統文化祭 日展書の部11年連続入選 塩屋の清水まみさん [ 文化・歴史 ] 2024年11月03日赤穂市文化賞・スポーツ賞など 7団体50個人表彰
コメントを書く