《市公共工事贈収賄》元社長に懲役2年求刑
2020年01月20日
検察側は元社長に懲役2年、元市職員に懲役1年6月と追徴金10万円を求刑。両被告はいずれも起訴事実を認めた上で執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は2月26日に言い渡される。
起訴状によると、元市職員は2017年10月、同市発注の浜市地区雨水渠整備工事の設計金額と最低制限基本価格を元社長に教え、同年12月、その見返りに現金計10万円を受け取ったとされる。 元社長は本件以外にも2017年3月から11月にかけて、市発注の橋梁修繕や道路改良の工事3件について、当時土木係長だった男(49)=坂越、加重収賄などの罪で公判中=から設計金額を教わった見返りに現金30万円を供与したとされる。
冒頭陳述で検察は、元社長が2011年ごろ市の工事で元市職員と知り合い、16年末ごろからビールや果物などを渡すようになるなど親交を深めたと指摘。元市職員が係長になった17年4月ごろから工事の設計価格を教えるように求めるようになったとした。公判では、中広の下水管理センター2階事務室の会議室で工事の設計金額と最低制限価格を教えたときの状況や、馬場組の事務所で現金の入った封筒を収受したときの様子が明らかにされた。
両被告は検察官が読み上げた起訴状の内容に、「間違いありません」と事実を認めた。被告人質問では、犯行動機について、元社長は「自分の見積もりが正しいかどうかを知りたかった」と陳述。元市職員は「(馬場組は)台風などの緊急時に助けてくれたり、市にとって重宝する業者だった」との認識を示した上で、「関係性の変化を恐れた。自分が断ったら部下に聞くんじゃないかという恐れもあった」と述べた。
事件によって2人の職員が懲戒免職処分を受けたことについて元社長は「人生を変えてしまい、深く反省している。赤穂市、従業員、家族、同業者にも迷惑をかけた」と反省の弁を述べ、元市職員は「公務員の信用を失墜する行いで、真面目にやっている同僚たちがいわれのない誹謗中傷を受けることになって恥じている」などと後悔を口にした。
検察側は、「元社長は犯行を積極的に主導した立場にあり、常習性も認められる。元市職員は法令遵守の意識が欠如しており、刑事責任は重大」などとして求刑。弁護側は「再犯の可能性はない」などとして執行猶予付きの判決を求めた。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2020年1月25日号(2357号) 3面 (8,496,731byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 事件・事故 ]
「未納料」に「保釈金」 特殊詐欺で530万円被害 [ 事件・事故 ] 2023年03月31日大津・黒鉄山の林野火災 再鎮火 [ 事件・事故 ] 2023年03月16日大津の黒鉄山で煙 山火事の再燃か [ 事件・事故 ] 2023年03月15日大津の林野火災鎮火 30ヘクタール焼失 [ 事件・事故 ] 2023年03月13日大津の林野火災 枯れ葉焼却から飛び火か [ 事件・事故 ] 2023年03月12日大津の黒鉄山で林野火災 [ 事件・事故 ] 2023年03月12日6歳入所児童にキス 強制わいせつ容疑で元施設職員の男を逮捕 [ 事件・事故 ] 2023年03月02日浜市の千種川河川敷で雑草火災 [ 事件・事故 ] 2023年02月26日誤った部位に注射し後遺障害 1500万円で和解へ [ 事件・事故 ] 2023年02月25日市民病院で煙感知 空調設備の故障原因 [ 事件・事故 ] 2023年02月17日国道250号で車とバイク衝突 会社員男性死亡 [ 事件・事故 ] 2023年02月16日空き巣など窃盗犯増加 2022年赤穂署管内 児童の個人情報含むUSB紛失 山手町のマンションで火災 電気ストーブから布団に引火か [ 事件・事故 ] 2023年01月02日真殿で民家火災 建物の一部が焼ける [ 事件・事故 ] 2022年12月30日
コメントを書く