赤穂緞通の工房ギャラリー開設
2020年02月21日
赤穂緞通の工房ギャラリーをオープンした久田マサヨさん(左)と設計を担当した根来エミさん
久田さんは赤穂市教委が1991年から開いた赤穂緞通織方講習会の1期生。両親の転居に伴い空き家になった木造2階建て家屋を昨年5月から改修し、念願だった工房が完成した。「職人」を意味するフランス語と、緞通の材料である木綿の別称を組み合わせ、「アトリエARTISAN・羊の樹」と名付けた。
黒を基調のモダンなデザインで赤穂市都市景観賞を受賞した外観はそのまま残し、内装をリフォーム。坪庭に面したガラス戸から明るい光が差し込む工房スペースに大中小3タイプの織機を計6台置いた。ギャラリーを兼ねた談話スペースは壁に緞通を吊るせるようにピクチャーレールを設置。材料の色糸や原料の綿花などを展示する飾り棚もある。改修の設計監理は友人の建築士、根来エミさん(49)=尾崎=が担い、壁紙や塗料に天然素材を用いるなど細部にまでこだわった。
今後は作品づくりに励みつつ、赤穂緞通に興味のある人や観光客の見学を受け入れて作品の魅力や制作過程を紹介するほか、予約制の緞通教室も開く。泊まりがけの受講も可能だ。
「他のすぐれた工芸品と同じように『空間を変える力』がある」と赤穂緞通の魅力を語る久田さん。「根来さんのおかげで素敵な工房をオープンできた。気軽に見学したい人にも、じっくり製作を学びたい人にも、さまざまな形で良さを広めたい」と抱負を持っている。
工房は尾崎小学校近くの信号交差点から北西そば。完成見学会は午前10時〜午後4時で入場無料。工房近くに駐車スペース2台分あり。Tel43・0307。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2020年2月22日号(2360号) 4面 (7,147,262byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
赤穂緞通伝承の功績に文化功労賞 [ 文化・歴史 ] 2014年10月28日日本画家・室井澄さん、大山のお膝元で個展 [ 文化・歴史 ] 2014年10月28日国名勝「田淵庭園」の一般公開 地産木綿で赤穂緞通、作家・農家・企業が連携 [ 文化・歴史 ] 2014年10月25日市文化・スポーツ賞に4団体18人 「伊勢参り」道中に赤穂で落語会 「白いチョークの会」第39回展 [ 文化・歴史 ] 2014年10月25日塩屋の清水まみさん、日展初入選 [ 文化・歴史 ] 2014年10月24日秦氏の活躍探る歴史文学講座 私設鉄道を写真で懐古 [ 文化・歴史 ] 2014年10月23日風景写真など印象的な40点 [ 文化・歴史 ] 2014年10月22日絵画と書写、MOA児童コンクール展 好天恵まれ2年ぶり抜穂祭 [ 文化・歴史 ] 2014年10月19日第53回市民文化祭 俳句・短歌入賞者 [ 文化・歴史 ] 2014年10月19日「全国でも例がない」桃井ミュージアムの水琴窟庭園 [ 文化・歴史 ] 2014年10月18日
コメントを書く