「あなたの家の瓦がずれている」などと不安をあおって強引に屋根に上がり、ろくに修理も点検もせずに代金を請求する悪質業者が赤穂市内を回っているとの情報が読者から赤穂民報に寄せられた。
　こうした悪質業者は過去にも出没。これまでに実際にあった事例では、▽「瓦が浮いている。このままにしておくと雨漏りする」と言われ、作業服姿の男が屋根に１０分ほど上がり、１万円を払わされた▽「隣の家を工事していたら、お宅の屋根の瓦がずれているのが見えた」と言われ、修理代として３万円を請求された▽地元業者の下請けを名乗り、「瓦が落ちかけて危ない」と言ってきた。まさに、その地元業者に頼んで屋根の葺き替えをしたばかりだったので、それを指摘すると慌てて帰っていったーなどがある。
　屋根の工事をめぐるトラブルは以前から全国的に多発。瓦がずれた別の家の写真や動画をあらかじめ用意しておいて、「お宅の屋根はこうなってますよ」と、だまして契約させる詐欺業者もあるという。
　業者が営業所など以外の場所（例えば消費者の自宅など）で契約して行った工事は「訪問販売」に該当するため、工事の内容や施工金額などを明記した書面（法定書面）を受け取った日から８日以内であれば無条件で契約解除（クーリング・オフ）できる。しかし、業者が置いていった書類や名刺の電話番号にかけてもつながらないことが多く、被害者が泣き寝入りするケースがほとんどだ。
　情報によると、業者は、はしごを積んだ県外ナンバーのワゴン車で市内を回っているという。不審な業者は相手にしないのが一番。もし、しつこく勧誘されて困ったら、警察に通報すればよい。

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