《市民病院医療事故多発》医療過誤の警察不届け 市長「遺憾」
2022年06月10日
赤穂市民病院で2020年1月に発生した医療過誤を、病院が警察に届け出ていなかった問題について、病院開設者の牟礼正稔市長は「マニュアルに則って届け出がなされていないということは遺憾に思っている」と3日の会見で言及した。
病院の医療安全対策実施要項では「医療過誤によって死亡または傷害が発生した場合またはその疑いがある場合、院長は、速やかに所轄警察署に届出の指示を行う」と定めている。しかし、本件医療過誤をめぐっては、病院が市へ提出した医療事故報告書に警察への届出が「無」と記載されていた。
牟礼氏は医療事故報告書について、「受け取ったときは僕自身もマニュアルのこと知らなかった。今、改めて考えると、(警察に)届け出るべきだったんだろう。今からどうするかというのは病院の判断になる」と述べた。
一連の医療事故問題をめぐっては、医療過誤の約3か月半前にも同じ脳神経外科医師がドリルを使った手術で深刻な医療事故を起こしていたことや、その事故の検証結果報告書に別の医師が執刀したとする嘘が記載されていたことも市が裁判に提出した証拠書類で判明している。
病院の説明責任を問う赤穂民報の質問に、牟礼氏は「係争中の事案がどこまでどう進んでいるか知らない。公にできる段階になれば、当然説明すべきだと考えている」と述べ、市が提出した証拠書類については「頭の中に全部入っているわけではない。目を通したところもあると思うが、忘れていることの方が多い。決裁したことを100%覚えているかというと、それはそうではない」と状況を完全には把握できていないことを認めた。
今後の対応については「ガバナンス検証委員会を設置してやっている。しかるべき時期にちゃんと公表できるものは公表してもらいたいという指示はしているし、今後もしていく」とし、ただちに市民に説明する意向は示さなかった。
関連サイト:
【関連記事】別の手術でもドリルで脊髄損傷「ありえない操作」病院は過誤否定
【関連記事】検証報告に虚偽記載「科内で合議」
【関連記事】外部検証は3件のみ 他5件は「身内」で判断
【関連記事】医療過誤事案 警察に届けず
掲載紙面(PDF):
2022年6月11日号(2465号) 2面 (12,599,577byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
赤穂市民病院の医療過誤に関する牟礼正稔市長の発言(2022年6月3日定例会見より)
病院の医療安全対策実施要項では「医療過誤によって死亡または傷害が発生した場合またはその疑いがある場合、院長は、速やかに所轄警察署に届出の指示を行う」と定めている。しかし、本件医療過誤をめぐっては、病院が市へ提出した医療事故報告書に警察への届出が「無」と記載されていた。
牟礼氏は医療事故報告書について、「受け取ったときは僕自身もマニュアルのこと知らなかった。今、改めて考えると、(警察に)届け出るべきだったんだろう。今からどうするかというのは病院の判断になる」と述べた。
一連の医療事故問題をめぐっては、医療過誤の約3か月半前にも同じ脳神経外科医師がドリルを使った手術で深刻な医療事故を起こしていたことや、その事故の検証結果報告書に別の医師が執刀したとする嘘が記載されていたことも市が裁判に提出した証拠書類で判明している。
病院の説明責任を問う赤穂民報の質問に、牟礼氏は「係争中の事案がどこまでどう進んでいるか知らない。公にできる段階になれば、当然説明すべきだと考えている」と述べ、市が提出した証拠書類については「頭の中に全部入っているわけではない。目を通したところもあると思うが、忘れていることの方が多い。決裁したことを100%覚えているかというと、それはそうではない」と状況を完全には把握できていないことを認めた。
今後の対応については「ガバナンス検証委員会を設置してやっている。しかるべき時期にちゃんと公表できるものは公表してもらいたいという指示はしているし、今後もしていく」とし、ただちに市民に説明する意向は示さなかった。
赤穂市民病院の医療事故問題に関して記者の質問に答える牟礼正稔市長
<前の記事 |
関連サイト:
【関連記事】別の手術でもドリルで脊髄損傷「ありえない操作」病院は過誤否定
【関連記事】検証報告に虚偽記載「科内で合議」
【関連記事】外部検証は3件のみ 他5件は「身内」で判断
【関連記事】医療過誤事案 警察に届けず
掲載紙面(PDF):
2022年6月11日号(2465号) 2面 (12,599,577byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
「みんなに再会うれしい」学校園再開 駅南ロータリー迷惑駐輪の対策強化 [ 社会 ] 2020年05月31日商工業者中心に追加支援求める声【一部既報】 医師会へフェイスシールド寄贈 赤穂RC 危険空き家 略式代執行へ公告 赤穂市1例目 [ 社会 ] 2020年05月27日「水気持ちいい」体育館プール利用再開 「小規模事業者の救済を」ネットで署名運動 補正予算案可決 早くも迫られる追加策 定額給付金 申請書発送へ書類封入 [ 社会 ] 2020年05月22日図書館や歴博など21日から再開 小・中学校 今年の夏休みは9日間 定額給付金 郵送申請受付は25日から [ 社会 ] 2020年05月19日除菌電解水給水器を市に寄贈 赤穂市 来春採用職員18人程度 コロナ窮地の事業者をクラウド支援
コメント
都合よく忘れるのは「政治家」の常か。
報告をしても、都合よく忘れられたら、職員もたまったものではない。
行政機関のトップの資格はない。
30 1
投稿:赤穂の老人 2022年06月14日35 2
投稿:K 2022年06月11日34 2
投稿:赤穂君 2022年06月10日38 2
投稿:市民 2022年06月10日医療ミスのご指摘ありがとうございます。
不正確な書き込み失礼致しました。
ただ、ニュースになる程のこれだけの話題・問題に対しての市長のコメントはやはり私には到底理解できません。
当事者としての問題意識がないのか、いささか軽く考えているように感じます。
病院の問題に限らず、産廃やその他の問題もある中で非常に辛い立場であるのは理解しますが、もう少しはっきりとしたリーダーシップを取っていただきたいと思います。
32 2
投稿:子持ちの赤穂市民 2022年06月10日≫これだけの医療ミスを一件でも問題なのに何件も起こし、
とありますが、今のところ、病院が認めている「医療ミス(医療過誤)」は1件です。他の症例は「過誤ではない=医療ミスではない」と説明しています。ですので、「(医療ミスを)何件も起こし」と言うのは正しくありません。
「医療事故」には、ミス(過失)があったものも、なかったものも含みます。例えば、患者さんが病院の廊下で転んでけがをした場合なども「医療事故」にカウントされます。
「医療ミス(医療過誤)」は、医療事故のうち、医療従事者・医療機関の過失によって起きたものを指します。
9 8
投稿:赤穂民報 2022年06月10日赤穂民報さんと牟礼市長さんの質疑応答の記事を読んで、事案がどこまでどう進んでいるか知らない。とか、頭の中に全部入ってるいるわけではない。というコメントに、普通に市長としての資質を疑うというか、市民病院のトップとしての自覚のなさにビックリ驚愕としました。
これだけの医療ミスを一件でも問題なのに何件も起こし、尚且つ隠蔽し、嘘をついていることの重大さがわからないのでしょうか?
普段、市民病院を利用している身としては普通にありえない答弁だと思います。
本当に市長になる前は牟礼さんなら赤穂を少しでも良くしてもらえると思って投票しただけに本当にガッカリしているし残念です。
もう次の選挙には出ないつもりなのかもしれませんが、赤穂市長としての責務をもっと真摯に全うして頂きたいです。
32 3
投稿:子持ちの赤穂市民 2022年06月10日コメントを書く