大きく広がれ「海のゆりかご」
2010年03月08日
ボランティアダイバーにアマモ苗を手渡す児童たち
尾崎小と御崎小では毎年3年生児童がアマモ苗の育成に取り組んでいる。今年度も、昨年6月に海浜公園南の海で子どもたちが種子を採取。ペットボトルに土と海水を入れ、1人1苗ずつ育てた。
苗は3〜10センチに成長。子どもたちから「よろしくお願いします」と大きな声で託されたボランティアダイバー4人が岸辺から約100メートル沖合でボンベを背負って潜り、水深約1・5メートルの海底にスコップで移植した。
現場での移植活動は3回目。両校の環境体験学習をサポートし、毎年ダイバーとしても協力しているNPO「海っ子倶楽部」の三島正嗣さん(46)によるとこれまでに植えたアマモは季節を越えて成長。人の手で植えたことのない場所にも自然繁殖し、合計面積は計約9平方メートルに広がった。すでにヒメイカやコウイカの産卵場になっているという。
「魚や海の生き物のことを思って苗を育てた。芽が出たときはほっとした」と尾崎小の越智美希奈さん(9)。御崎小の佐野陽彩君(9)は「先輩たちの苗が海の一部になっているなんてすごい。僕たちのアマモもそうなってほしい」と期待を込めていた。
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掲載紙面(PDF):
2010年3月13日(1887号) 4面 (9,614,496byte)
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