良心重ねて40年、有年中の無人購買部
2010年11月27日
40周年の無人購買部「正々堂」
“店舗”は学校の正面玄関を入った壁際にあるガラス棚。シャープペン、ノート、半紙などの文房具が並ぶ。生徒らは商品と引き換えに棚の横にある料金箱に代金を投入。お釣りが必要な場合は先に事務室前の両替箱で小銭と換金するシステムだ。
同校によると、「正々堂」が設置されたのは、まだ旧校舎だった昭和45年11月。学用品を購入するために交通量の多い国道を横断していた生徒らの安全を守ろうと、生徒会が提案した。当時を知る人の話では、「お金や物がなくなったらどうするのか」と不安視する声もあったが、「教師は生徒を、生徒は仲間を信じよう」と一致。孫子の言葉「正々の旗」「堂々の陣」から店名が付いたという。
現在は、厚生部の生徒が当番制で一日の入金額と在庫を照合。一年で5〜6万円の売り上げがあり、料金箱と両替箱のいずれも無施錠だが、「お金が多過ぎたことはあっても、不足したことはない」(吉田校長)。同校では「自己の良心に恥じない行動をとる“正々堂精神”」として受け継がれている。
このほど同校で行われた40周年報告セレモニーでは、開設時に在籍していたOBの安部智子さん=尾崎小教諭=が当時の様子を回顧。「ずっと続いていることを知り、卒業生として母校を誇りに思います」とスピーチした。今年度の厚生部長で3年の平田優菜さん(14)は「普段は当たり前と思っていたけど、実はすごいことなんだと感じた。これからも有年中の伝統として引き継いでいきたい」と話していた。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年11月27日(1921号) 1面 (10,295,231byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
大規模災害想定しボランティアセンター開設訓練 綿栽培通して「人間サイズのまちづくり」兵庫県から奨励賞 赤穂署管内の刑法犯「乗り物盗」が3割 救急出動 前年から12%増 2年連続過去最多 [ 社会 ] 2024年02月17日第40回赤穂民報習字紙上展の入賞者 第48回赤穂市小学生陸上の結果 文化祭バザー収益を子ども食堂に寄付 赤穂高生徒会 元市民病院脳外科医 転職先でも医療トラブル 透析治療せず患者死亡か [ 社会 ] 2024年02月10日2023年度スポーツ少年団功労者・優良団員 断水続く石川県穴水町へ給水車を災害派遣 [ 社会 ] 2024年02月08日赤穂署で「術科始め式」署員ら決意新た [ 社会 ] 2024年02月07日京アニ放火殺人事件の判決受け遺族が心境〈後編〉「心の奥に氷の塊がずっと」 「野球楽しみ好きになろう」少年クラブチーム発足 京アニ放火殺人事件の判決受け遺族が心境〈前編〉「どんな判決が出ても、息子は帰ってこない」 部活動地域移行の受入団体 14団体が申請
コメント
0 0
投稿:国 2010年11月28日今後とも続いて欲しいモノです
0 0
投稿:米 2010年11月27日コメントを書く