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地域伝統文化功労者に御崎の阪口さん

 2011年03月03日 
教え子に囲まれて「地域伝統文化功労者」の表彰状を受け取った阪口キリヱさん
 日本三大緞通の一つ「赤穂緞通」の手織り技法継承に多大な功績があったとして、赤穂緞通織保存会長の阪口キリヱさん(90)=御崎=が「地域伝統文化功労者」に選ばれ、3日に市庁舎で表彰伝達式が行われた。
 同表彰は公益財団法人「伝統文化活性化国民協会」が実施。地域文化振興に貢献した個人、団体に贈られ、今年度は10個人13団体が選ばれた。赤穂からの受賞は初めて。
 阪口さんは11歳から織子として緞通製作に関わった。大量消費時代の波で次々と緞通場が廃業していく中、市内唯一の織子となってもかたくなに織り方を守り続けた。63歳で市選定保存技術保持者に認定。平成3年からは市主催講習会の講師として後進の指導に尽力し、これまでに24人の弟子を育てた。
 伝達式で室井久和・市教育長から表彰状を受け取った阪口さん。お祝いに駆けつけた大勢の教え子たちから花束を手渡されると、「一人になったときは、とてもさびしい思いをしたけれど、緞通を続けて本当によかった」と目頭を押さえた。
 「赤穂緞通が永遠に残ってくれれば本望です」と郷土工芸の末永い発展を願っていた。
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【関連記事】旧坂越浦会所で赤穂緞通企画展


掲載紙面(PDF):
2011年3月5日(1935号) 1面 (11,161,843byte)
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