選手生命の危機乗り越え全国3位
2011年09月10日
大けがによるブランクを乗り越えて全日本実業選手権3位を勝ち取った山本竜也選手
黒崎町の高校非常勤講師、山本竜也選手(23)=赤穂YAWARAクラブ=。8月に尼崎市で行われた第41回全日本実業個人選手権大会の男子73キロ級で3位になった。
幼稚園で柔道を始めた山本選手は赤穂高3年の夏、近畿ジュニアでV。天理大に進んでからも1年生で関西学生体重別を制し、若手ホープとして期待を集めた。
順風満帆だった選手生活が一変したのは昨年8月。社会人との合宿で右膝を負傷し、前十字靱帯断裂、半月板損傷などの重傷を負った。大学最後のシーズンを棒に振ったばかりか、強豪柔道部のある企業への就職も断念せざるを得なかった。
周りからは選手生命の危機と見られたが、本人は柔の道をあきらめることはできなかった。「もう一度、柔道をしたいか」との主治医の問いかけに「はい」と即答。迷わず手術を受けた。
痛みをこらえて毎日のリハビリに励んだ。主治医から与えられた以上のトレーニングを課したことも。手術4カ月後にランニングが可能になり、さらに2カ月後の今年6月には乱取り稽古を再開。驚くほどの回復ぶりをみせ、「実戦の中で治していきたい」と大会エントリーを決意した。
1年2カ月ぶりの公式戦。大学時代の試合着しか持っていない山本選手に、子どもたちを含む所属クラブの団員たちが真新しい柔道着をプレゼント。大会出場に必要な選手登録も仲間が済ませてくれていた。「本当にうれしかった。恥じない試合をしようと思った」と闘争心に火がついた。
迎えた初戦は「自分でも意外なぐらい緊張も不安もなかった」と体のおもむくままに組み手を取った。大外刈りで有効を奪って優勢勝ち。3回戦では首投げで一本を奪い、準々決勝はシード選手を降した。気がつけば一つもポイントをとられることなく5試合を勝ち抜き、「戻ってこれた」と実感できた。
今大会の成績により、国内最主要大会の一つ、講道館杯の出場権を4年ぶりに得た。「柔道家にとって誇りある特別な大会。素直にうれしい」と山本選手。支えられたありがたさと柔道ができる喜びをかみしめつつ、日々の稽古に打ち込んでいる。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2011年9月10日(1958号) 1面 (9,901,819byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
日本パラ水泳で赤穂勢2選手V [ スポーツ ] 2021年03月17日2020年度スポーツ少年団功労者・優良団員 全国高校柔道で健闘誓う 坂越中出身・大搗弘晟君 [ スポーツ ] 2021年03月13日市少女バレー第42回送別大会 デイリーエッグ 関福大サッカー部と支援契約 県JOC水泳3冠 女子50バタは県新 [ スポーツ ] 2021年03月01日弓友会3月例射会 男子は堀さん、女子は茶さん優勝 [ スポーツ ] 2021年02月22日雄鷹台山に「千日登山」名札掛け 世代超えてサッカー楽しむ [ スポーツ ] 2021年02月01日シティマラソン エントリー締切迫る 市民体育祭2020…ターゲットバードゴルフ [ スポーツ ] 2021年01月19日西播磨交流ターゲットバードゴルフ [ スポーツ ] 2021年01月19日赤穂弓友会の初射会結果 [ スポーツ ] 2021年01月17日少女バレー第40回会長杯は城西V 初勝利目指しミニバス県大会へ
コメントを書く