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赤穂緞通の商標を登録

 2012年08月25日 
さらなるステップアップを目指して「赤穂緞通を伝承する会」が使用する商標
 鍋島、堺と並んで「日本三大緞通」に数えられる伝統工芸の継承と地場産業化に取り組む「赤穂緞通を伝承する会」(井関京子会長、12人)がこのほど商標を登録。同会は「より高い品質を目指して一層努力したい」と意欲を新たにしている。
 塩研究の権威で赤穂緞通にも詳しかった故廣山堯道氏の遺筆を商標に使用。法人格を持たない同会に代わって会長の個人名義で昨年7月に出願し、1年以上の審査を経て先月20日付けで登録された。
 赤穂緞通は中国製じゅうたんの美しさに感動した赤穂郡中村(現赤穂市中広)の児嶋なかが20年以上の試行錯誤を経て明治初期に商品化。気品ある繊細な文様と色合いが人気を博し、皇后の御召列車や枢密院玉座の敷物にも使われた。
 昭和40年代以降、高度経済成長の陰で衰退の道をたどったが、平成3年に市教委が「赤穂緞通織り方技法講習会」を開講。市選定保存技術保持者の阪口キリヱさん=御崎=から製造技法を教わった修了者たちによって11年に「赤穂緞通を伝承する会」が結成された。
 「商標登録が地場産業としての体制確立への弾みになれば。後継者育成にも力を注ぎたい」と井関会長。市も「赤穂緞通の普及を図るための対外的なPRを積極的に支援していきたい」とサポートする構えで、将来的には県下で6件しかない「経済産業大臣指定伝統的工芸品」の称号、さらには「地域団体商標」へのステップアップも視野に入れる。
 なお、赤穂緞通に関連する商標については他に平成23年3月11日付けで中広の古美術商、西本寛子さんが取得している。
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関連サイト:
【社説】赤穂緞通の将来展望 再構築を


掲載紙面(PDF):
2012年8月25日(2003号) 1面 (7,433,665byte)
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