郷愁誘う「渡辺うめ農民人形展」
2013年08月30日
展示作品の一つ「日ぐれに母を待つ」=養父市立但馬全天候運動場蔵
作者の渡辺うめさんは明治40年に青森で生まれ、106歳。戦時中に疎開先の兵庫県八鹿町で目にした農民たちの暮らしぶりを形あるものにして残そうと、75歳のときから人形作りに取り組んだ。体調面の理由から97歳で製作を終えるまで約200点の作品を仕上げた。
赤ん坊をおぶって話し込む女性たちや竹馬で遊ぶ子ども、農作業の合間に弁当を食べる男性など飾り気のない素朴な趣きがある人形は見た人の共感を呼び、過去に行われた展示会は常に盛況。平成22年に姫路市内であった作品展には1カ月余りで3万人を超える来館者を数えた。
今展は姫路で開催して以来、3年ぶりの作品展となった。所蔵先8カ所から作品を集め、有年考古館は「田舎の暮らし」を主題に35点、桃井ミュージアムは「家族の絆と愛」をテーマに30点。有年考古館では、うめさんが編んだ竹皮でダンボールの空き箱の表面を装飾した手作りタンスなど25点も展示している。
いずれの館も10月14日(月)まで午前10時〜午後4時(入館は午後3時半まで)、火曜休館。有年考古館は大人300円、小学生以下無料。桃井ミュージアムは大人300円、小・中学生200円。
9月15日(日)には有年公民館で午後2時から記念対談「渡辺うめの魅力−農民人形の世界を語る」を開催。うめさんの長女・石野真菜さんと「渡辺うめ人形友の会」の吉田ふみゑ事務局長が対談する。参加無料で定員120人。先着順に予約を受け付けている。予約、問い合わせはTEL49・3488(有年考古館)。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2013年8月31日(2051号) 1面 (9,957,066byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
夏祭り奉献俳句を公募 塩屋荒神社 4年がかりで亡母の遺句集 [ 文化・歴史 ] 2016年06月04日8月に泉岳寺など義士史跡探訪ツアー 若狭野浅野家の旧札座で保存運動 [ 文化・歴史 ] 2016年06月03日赤穂ゆかりの画家が描いた「60年前」 [ 文化・歴史 ] 2016年05月25日食文化発信「天塩スタジオ」オープン 東浜町に緞通工房 製作工程見学可 [ 文化・歴史 ] 2016年05月20日繊細華麗な装飾の洋風陶磁器展 [ 文化・歴史 ] 2016年05月20日赤穂美術協会 20日から第36回展 [ 文化・歴史 ] 2016年05月20日赤穂の夜景を題材に写真展 [ 文化・歴史 ] 2016年05月18日古民家再生して「ビートルズ・サロン」 赤穂民報主催・第25回習字紙上展の作品募集 赤穂緞通で伝統工芸近畿展に初入選 [ 文化・歴史 ] 2016年04月30日「北前船寄港地」でまちおこし [ 文化・歴史 ] 2016年04月16日22日から赤穂書道会展 [ 文化・歴史 ] 2016年04月16日
コメントを書く