「愛と心でつなぐひまわりプロジェクト」と題し、東日本大震災の被災地から贈られた種子を親子で大切に育てた城西小学校（前本茂之校長、３６３人）の創立３０周年記念セレモニーが２日にあり、収穫したヒマワリの種を来場者に配った。
　元の種子は、津波で児童７４人が死亡・行方不明となった宮城県石巻市立大川小の母親たちが育てたもの。縁あって１４０粒を譲り受けた。
　５月に小運動場の一角を耕してまいた種はすくすく生長。児童とＰＴＡが水やり、草抜きなどの世話をし、夏には児童らの背丈を超えた。９月上旬、３０００粒を超える種子を収穫。全校児童で５粒ずつ袋に小分けし、「みんなの気持ちが込もった種です」「つらい時も前向きに」などと手書きのメッセージを同封した。
　この日は５年に一度、文化会館で開催する学校音楽会でもあり、客席は児童と保護者らで満席。栽培記録をまとめた映像でプロジェクトを振り返り、種子を提供してくれた狩野あけみさん＝石巻市＝からの「大川のひまわりが、何かのきっかけになってくれたらうれしいです」とのメッセージも披露された。
　「空に向かって咲いたヒマワリは、まるで天国の子たちをなぐさめているようでした」と６年の内山ららさん（１１）。命や家族の大切さを見つめ直したという。同級生の中田凜太君（１１）は「来年も大きな花を咲かせて」と種を配っていた。

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掲載紙面（PDF）：
2013年11月23日(2063号) 3面 (9,308,403byte)
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