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伯鳳会が大阪に粒子線治療施設を着工

 2014年10月22日 
医療法人伯鳳会が大阪市内で着工した「大阪陽子線クリニック(仮称)」の完成予想図
 赤穂中央病院をはじめグループ全体で30を超える医療機関、福祉施設などを市内外で運営する医療法人伯鳳会(古城資久理事長)は、関西圏における放射線がん治療の新拠点となる「大阪陽子線クリニック(仮称)」を大阪市此花区でこのほど着工した。総工費は少なくとも50億円を見込み、平成29年春の開設を目指す。
 同法人によると、新施設はグループの病院跡地で今月8日に起工。鉄筋コンクリート造り5階建ての建物に最新鋭の陽子線装置1台を整備する。保険適用が可能なタイプの放射線装置も併置し、患者のニーズに合わせた治療を可能にする。
 放射線治療は、放射線の作用を利用してがんの増殖を止め、病巣を死滅させる治療法。中でも、陽子線は狙った位置に効率よく線量を集中できる特長があるため、原発性脳腫瘍や頭頸部のがんなど病巣周辺への副作用を特に抑えたい場合に効果を発揮する。日本国内では現在13カ所の粒子線がん治療施設が稼働しているが、近畿地方では「兵庫県立粒子線医療センター」(たつの市新宮町)の1カ所があるのみで、新クリニックが開設されれば多くの需要が見込まれる。
 新施設から約1・5キロの距離にはグループ病院もあり、古城理事長は「外科的手術、化学療法を合わせ、『がんの集学的治療』が行える拠点として成長させていきたい」と抱負を語っている。
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掲載紙面(PDF):
2014年10月25日(2109号) 4面 (11,881,205byte)
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