浅野時代の赤穂城石垣が出土
2015年02月18日
二之丸城壁の発掘調査で出土した浅野時代の石垣
浅野時代の石垣が見つかったのは加里屋川沿いの二之丸城壁の西側。同係の荒木幸治学芸員(38)によると、平成25年度の発掘調査で東西約2メートル(高さ約1・2メートル)と南北約25メートル(同約1・4メートル)が出土した。絵図と照合した結果、いずれも赤穂浅野家初代の長直が慶安元年(1648)から寛文元年(1661)にかけて城を造営したときに築かれたものとわかった。
東西の石垣は敵に本丸を包囲させないための「東仕切り土塀」の基礎で遺存状況は良好。まだ遺構が発見されていない「東仕切門」の場所の特定にもつながるという。南北の石垣は土塁の厚みを抑える「腰石垣」で、内側の「武者だまり」を広く確保する狙いがあったとみられる。明治後半から大正期に辺りが農地になって大きく壊されていたが、今回の発見で全体の復元が可能になった。
市教委によると、赤穂城の仕切門は東西にあり、東仕切門はこれまで北方面からの攻撃を防御するためと考えられていたが、今回見つかった石垣の構造から、海があった南方面からの侵入を防ぐ備えだったとわかった。
市教委は今年度中に復元した上で発掘前の地表面まで埋め戻す。工事見学会は午後1時半に赤穂城跡本丸門前集合。徒歩で約250メートル移動して学芸員が現地説明する。小雨決行。Tel43・6962。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年2月21日(2124号) 1面 (11,489,287byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
東有年に前方後円墳 赤穂で初 [ 文化・歴史 ] 2017年12月16日児童合唱団 イブに定期演奏会 浅野陣屋「株式会社で活用」提案 [ 文化・歴史 ] 2017年12月15日第47回義士祭奉賛学童書道展の入賞者 中世寺院跡をゆかりの門徒ら整備 礎石も発見 [ 文化・歴史 ] 2017年12月12日市美展無鑑査の橋本正史さん「麗しき西播磨」展 [ 文化・歴史 ] 2017年12月12日子どもたちが忠臣蔵寸劇を熱演 愛好者らが熱戦 忠臣蔵囲碁大会 [ 文化・歴史 ] 2017年12月03日赤穂美術協会が3日まで小品展 [ 文化・歴史 ] 2017年12月01日国境標石、高瀬舟船着き場跡など探訪 [ 文化・歴史 ] 2017年11月27日『市史史料集』第4集を刊行 [ 文化・歴史 ] 2017年11月20日ハーモニー弦楽器教室が開講式 「もう一つの忠臣蔵」歴博で特別展 [ 文化・歴史 ] 2017年11月18日藩校「博文館」の遺構発掘 18日に現地説明 [ 文化・歴史 ] 2017年11月11日国境石探訪ツアー参加者募集
コメントを書く