集団的自衛権の行使容認をはじめとする安全保障関連法案が国会で審議入りした２６日、「九条の会・赤穂」は、法案の廃案を求める意見書を国会と政府へ提出するよう、赤穂市議会へ陳情した。６月議会で審議される見通し。
　陳情書は同法案について、「自衛隊が米国の戦争や軍事行動に、いつでも、どこでも、切れ目なく参加する、まさしく『戦争法案』と呼ばれるべき内容」と指摘。「日本を『殺し殺される』国へとつくりかえ、安全保障体制を１８０度変えるもの」と批判している。
　また、安倍晋三総理が４月に米議会で、安保法制を今夏までに成立させる旨を演説したことに触れ、「主権者たる日本国民の意志や国権の最高機関たる国会の権威をもないがしろにするもの」と非難した。
　同会呼びかけ人代表の谷中進さん（８３）＝塩屋＝と事務局担当の北野輝彦さん（６９）＝平成町＝が持参。正副議長が応対した。戦時下のイラクに７カ月間出張した会社員時代、防空壕の近くにミサイルが着弾した経験を持つ家入時治議長（６０）は「法案が（戦争の）抑止になるのか、逆に巻き込まれることになるのか考える必要がある」と語った。
　同会はこの日、加里屋中洲の市民会館で緊急学習会「戦争法案ストップ！」を開催。「兵庫県弁護士九条の会」の園田洋輔弁護士（３１）が講演した。園田氏は「このまま法案が可決すれば、びっくりするような世界、つまり『戦争』が待っている」と警鐘。「安倍首相がびっくりするぐらいの大きな運動を展開しなければ止まらない」と参加者４６人に呼び掛けた。

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掲載紙面（PDF）：
2015年5月30日(2137号) 1面 (10,503,669byte)
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