室町時代の大太鼓装飾を高校生が復元
2015年07月28日
赤穂高校雅楽部が制作した「だ太鼓」の復元画
だ太鼓は舞楽の伴奏に使われる巨大な締め太鼓で、世界最大の打楽器とされる。枠の装飾に左右一対の「だ(揚子江ワニ)」の彫刻が施されていることから呼び名がついた。
同寺のだ太鼓は鼓胴の内側に「寛正弐暦弐月十九日」の文字があり、1461年に作られたものとわかる。永井信行顧問(45)によると、他の社寺に残るだ太鼓には龍と鳳凰が描かれていることが多く、実際に「だ」を意匠したものは「とても珍しく、古い形式をとどめているといえる」という。鼓面は破損し、枠の部分が辛うじて残っているが彫刻は褪色が進み、往年の色彩は見られない。
6月に鶴林寺で実物を見学した部員たちは、つなぎ合わせた模造紙に太鼓の画像を実寸大になるようにプロジェクターで投影。沸き立つ雲や火焔など絵柄の輪郭を鉛筆でなぞって下書きした。奈良の春日大社にあるだ太鼓も参考にしながら赤や紫、緑など14色の水彩絵の具で着色。一日3〜4時間の作業を約1カ月続け、高さ3・25メートル、幅2・25メートルの復元画を完成させた。
制作は家倉寧々さん(16)、河西麻椰さん(16)、立花優奈さん(17)の2年生部員3人が中心になって進めた。河西さんは「昔の人が一つ一つの色に込めた思いを想像しながら描きました」と出来映えに満足そうだった。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年8月1日(2146号) 4面 (10,527,737byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
ものづくり作家たちの共同展 [ 文化・歴史 ] 2013年06月05日プロ能楽師が小学校で出張講座 生誕100年、藤本東一良展 [ 文化・歴史 ] 2013年05月30日笛作り名人偲び和笛の演奏会 [ 文化・歴史 ] 2013年05月27日「黒崎墓所」で続く月例清掃 義士介錯の末孫が一族譜刊行 [ 文化・歴史 ] 2013年05月25日荒川十太夫の子孫が義士墓参 [ 文化・歴史 ] 2013年05月23日義士の逸話を一人ずつ読み物に [ 文化・歴史 ] 2013年05月18日赤穂美術協会展19日まで [ 文化・歴史 ] 2013年05月18日結成30周年の市民合唱団が定演 昭和初期の希少俳誌発見 [ 文化・歴史 ] 2013年05月11日高雄小で140周年シンポ 光沢鮮やか 昆虫標本展 [ 文化・歴史 ] 2013年04月29日兵庫ゆかりの版画家作品展 [ 文化・歴史 ] 2013年04月29日勇壮絢爛な五月人形展 [ 文化・歴史 ] 2013年04月27日
コメント
http://www.manyo.jp/news/2015/01/post-23.html
細やかな復元、お疲れ様です。
0 0
投稿:会心の作 2015年07月30日コメントを書く