「赤穂の少林寺拳法の父」を悼む
2015年08月07日
赤穂の地に少林寺拳法を根付かせた島田忠幸さん=遺族提供
島田さんは昭和40年に神戸で入門。4年後、ほとんど競技人口のなかった赤穂で道場の道院長となった。以来、少林寺拳法を通した青少年の健全育成に力を注ぎ、門下生の数は市内だけで1000人を超える。
赤穂市立学校給食センター現場長を定年退職した後はさらに指導に打ち込んだ。本部考試委員・審判員、武道専門学校教員として全国各地で普及に努め、平成20年に正範士八段を取得。次世代の指導者も順調に育ってきた中、昨夏に食道がんが見つかった。
再び道着を着ることを目標に病魔と闘った。長男の洋平さん(39)によると、亡くなる数日前まで見舞いに訪れた後輩や弟子に今後の道場運営、競技へのアドバイスを熱く語っていたという。
同じ年に入門して互いに「腹心の友」を認め合う間柄だった松原町の自転車店経営、中西尚さん(69)は「何事にも一生懸命で、一度決めたらとことんやり切る厳しさがあった」と偲ぶ。一方、教え子が大会で入賞すれば、物陰でこっそりうれし涙をこぼす一面もあったという。
葬儀には2日間で少なくとも延べ約1200人が参列。別れを惜しむ人の列が長く続いたという。全国規模の大会や行事で模範演武を任される技量がありながら、自身が競技会に出場したのは20代の一度きり。ほとんどを後進の指導に捧げ、「半ばは自己の幸せを、半ばは他人(ひと)の幸せを」と説く開祖・宗道臣の教えを体現した人生だった。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年8月8日・第1部(2147号) 3面 (10,310,003byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
少林寺拳法の全中大会 赤穂スポ少から3組 全国中学柔道女子44キロ級へ砂子の北山暖さん 大相撲巡業12月11日開催決定 赤穂で24年ぶり 部活動地域移行 10年後までに平日も 全中陸上に坂越・桶口陽祐君と赤穂・川畠蓮生君 [ スポーツ ] 2024年07月25日「たくさんボールで遊んで」アルビオンがサッカー教室 全国大会へ計5選手 躍進目覚ましい関福大の体育会クラブ [ スポーツ ] 2024年06月07日全国高段者柔道で技術優秀賞 2年連続5度目 [ スポーツ ] 2024年05月23日「基礎を大切に」バレーボールクリニック 弓で矢を射る体験いかが 19日「弓道フェス」 友道師がジャスティンミラノで皐月賞V 15年ぶり2勝目 [ スポーツ ] 2024年04月14日恩師と目指す完全燃焼 再起懸けるスイマー [ スポーツ ] 2024年04月13日全日本ベンチプレス女子47キロ級 24度目V [ スポーツ ] 2024年04月13日空手道の全国高校選抜 女子団体形5位 [ スポーツ ] 2024年04月05日赤穂弓友会3月例射会 男子は若林さん、女子は吉田さんが優勝 [ スポーツ ] 2024年03月17日
コメントを書く