画家アキノイサムの絵本原画展
2015年12月05日
展覧会で公開される『プンク・マインチャ』の原画の一部=秋野和子さん提供
京都生まれの秋野さんは東京藝術大学彫刻科を中退した後、27歳で日本を飛び出し、インド、ネパールに6年間滞在したのをはじめ、地球の上を旅してきた。沖縄・八重山諸島の小浜島で16年間漁師をしながら絵を描き、沖縄やそれまで旅した土地で出会った話を絵本にした。
「雑木林の美しい山々に囲まれた自然」にひかれて2006年に上郡町八保に移り住み、4年前に76歳で亡くなる数日前まで、最後の絵本となった『神々の母に捧げる詩』を自宅アトリエで描き続けた。
今展では、10冊の絵本を生み出した秋野さんの原点ともいえる最初の絵本『プンク・マインチャ』(1968年、福音館書店)の原画全14点を展示する。ネパール滞在中にネワール族の老婆から聴いた民話をもとに現地で描いた作品で、にかわと岩絵の具を使う日本画の手法でネワール文化の世界観を独特のタッチで表現。第2回世界絵本原画展で金牌を受賞した。
妻・和子さん(70)は「人間は支配する者としてでなく、関係し、つながるいのちの輪の一部。かつて私たち人間は、人間以外とも話すことができました。豊かで健康な自然があったからこそです。本当に聞こえてくるのです。イサムの絵本もこうして生まれました」と話す。
東備西播定住自立圏図書館読書活動推進事業として開催。17日(木)まで中ホールで午前9時〜午後5時。月曜休館。Tel52・1125(上郡町立図書館)。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年12月5日(2164号) 4面 (16,296,235byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
祖父と孫の絵画二人展 [ 文化・歴史 ] 2013年10月21日写真サークルが秋冬写真展 [ 文化・歴史 ] 2013年10月19日ピアノと声楽、琴のステージ [ 文化・歴史 ] 2013年10月18日絆の音色、ホールに響く 秦氏伝承の歴史文学講座 [ 文化・歴史 ] 2013年10月13日70年前の幻の名曲「義烈行」 [ 文化・歴史 ] 2013年10月12日震災バイオリンを赤穂で演奏 忠臣蔵検定の受検者募集 赤穂の山々を冊子で紹介 [ 文化・歴史 ] 2013年10月12日民俗資料館で「はかる道具展」 [ 文化・歴史 ] 2013年10月11日尼子神社の子ども獅子舞稽古中 MOA美術館の児童コンクール あこがれの樫本さんと共演 国際音楽祭開幕、城跡に音色響く [ 文化・歴史 ] 2013年10月05日歴史遺産をモニュメント復元 [ 文化・歴史 ] 2013年10月05日
コメントを書く