「浅野家藩札」「塩屋荒神社屋台行事」市文化財に
2016年08月24日
5点しか現存が確認されていない赤穂浅野家藩札
「赤穂浅野家藩札」は浅野長矩時代の延宝8年(1680)1月、銀十匁、銀一匁、銀五分、銀三分、銀二分の5種類が発行された。元禄赤穂事件で同家が改易となる元禄14年(1701)までの21年間流通した。改易に伴って回収後に焼却処分され、日本銀行金融研究所貨幣博物館所蔵の銀一匁札など5点しか現存が確認されていない。
今回、市有形文化財(歴史資料)として指定を受けるのは、現存する5点のうち赤穂市内の個人蔵の銀十匁札と、別の同市内個人が所蔵する銀二分札。銀十匁札(縦16・2センチ、横4・3センチ)の図柄は表面が普賢菩薩で裏面は戎神。銀二分札(縦16・0センチ、横4・0センチ)は表に神仙と鶴亀、裏に麒麟が刷られている。
市指定無形民俗文化財(風俗慣習)に指定される「塩屋荒神社屋台行事」は赤穂市域で約30ある秋祭りの中で4カ所しかない屋台行事の一つ。古文書によれば、天保10年(1839)にすでに行われていた。明治期までは毎年9月15日を祭日とし、その後10月25日に変わった。現在は10月25日に近い土曜、日曜に宵宮と本宮を行っている。
屋台は明治にさかのぼる歴史を持つ。狭間の彫り物は明治期に播州地方の社寺や屋台彫刻の大半を手掛けた松本一門の祖、初代・松本義廣、高欄掛と水引幕の刺繍は三代目絹常と、いずれも当時を代表する名手が制作しており、文化財的価値も高い。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2016年8月27日(2197号) 1面 (11,108,811byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
国天然記念物指定90周年「生島樹林展」 [ 文化・歴史 ] 2014年12月27日坂越まち並み館が開館20周年 [ 文化・歴史 ] 2014年12月26日尾崎小児童が地域キャラ考案 明治・大正期の赤穂美術を特別展 [ 文化・歴史 ] 2014年12月20日堀部弥兵衛の詠句で創作のれん [ 文化・歴史 ] 2014年12月13日吉右衛門が主人公の歴史小説 [ 文化・歴史 ] 2014年12月13日素行思想の根幹、わかりやすく解説 [ 文化・歴史 ] 2014年12月12日小学生ガイドが観光客をおもてなし 高齢者大学赤穂西校の書道色紙展 [ 文化・歴史 ] 2014年12月11日義士祭奉賛学童書道展の入賞者決まる 市民合唱団が高らかに「第九」 [ 文化・歴史 ] 2014年12月08日熱演が感動呼んだ忠臣蔵音声劇 [ 文化・歴史 ] 2014年12月08日初代国貞が描いた忠臣蔵一堂に [ 文化・歴史 ] 2014年12月06日良寛和尚を題材、シリーズ版画展 [ 文化・歴史 ] 2014年12月06日仮名手本忠臣蔵、和紙行灯で人物表現 [ 文化・歴史 ] 2014年12月05日
コメント
0 0
投稿:もう少し詳しく 2016年08月25日コメントを書く