日本一産地と連携 赤穂塩の梅干し
2016年11月12日
赤穂市と田辺市の連携で誕生した特製梅干し=田辺市提供
田辺市は400年にわたる歴史を誇る梅の一大産地。その栽培システムは昨年、世界農業遺産に認定された。地方版総合戦略の取り組みの一つに塩を活かした新商品開発を掲げる赤穂市が田辺市に事業連携を持ちかけ、国の地方創生加速化交付金の対象事業に採択された。
塩田復元施設がある赤穂海浜公園で流下式製塩した昔ながらの塩200キロを田辺市へ輸送。化学肥料を使わず減農薬で栽培した南高梅約1トンを漬け込み、500キロ(約1万6000個)の梅干しが完成した。「赤穂塩のすぐれた風味を活かしたい」と調味や減塩、着色を行わない「白干し梅」に仕上げた。漬け込みの約1カ月間、タンク内の梅酢を随時循環させ、品質が均一になるように気を配ったという。
試食した田辺市梅振興室の廣畑賢一室長は「まるで3年もののような、まろやかさ。型くずれが少なく、しっかりとした梅干しになった」と太鼓判。真砂充敏市長も「通常の白干し梅と全然違う。マイルドで食べやすい」と絶賛したという。
また、和歌山県農産物加工研究所の分析で、通常の塩で作った梅干しに比べ、カルシウムは3倍近く、マグネシウムは4倍以上も含まれていることがわかった。反対に高血圧などの要因とされる塩化ナトリウムは1割ほど少なかった。
商品化には生産量を増やして効率化を図る必要があるが、そのためには赤穂塩の確保が課題。兵庫県は老朽化した塩田復元施設の改修を来年度以降に着工する予定で、改修によって生産量が回復すれば、より多くの塩を田辺市へ供給できる可能性が高まる。
また、赤穂市では地元製塩企業の協力で、梅干しの製造過程で出来た梅酢から「梅塩」を作ることにも取り組む。赤穂市が京都の老舗漬物メーカーの技術支援を受けて進める「赤穂塩を使った京つけもの」に活用するプランもあり、「産業振興や雇用拡大につながるよう、可能性を広げたい」(市産業観光課)と話している。
出来上がった梅干しは13日(日)、赤穂シティマラソン大会のイベント会場で約1000個を来場者にPR配布する。なくなり次第終了。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2016年11月12日(2206号) 1面 (12,474,401byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
《赤穂市議選2025》定数17に立候補準備18人 [ 社会 ] 2025年01月18日阪神淡路大震災30年を前に防災教室 [ 社会 ] 2025年01月16日ブリの切り身に寄生虫 学校給食で喫食中止 [ 社会 ] 2025年01月15日人生の節目祝う「二十歳のつどい」 [ 社会 ] 2025年01月12日永年勤続功労称え優良従業員表彰 [ 商業・経済 ] 2025年01月08日JA兵庫西が詐欺被害から顧客守る 赤穂署管内で年間3度目 [ 社会 ] 2025年01月06日《市民病院医療事故多発》院長命令に背き侵襲的検査12件 3件は文書通達後 日本初の坑道ラドン浴施設 開設への道のり映画化 [ 社会 ] 2025年01月01日2年後の赤穂高100周年へ実行委発足 [ 社会 ] 2025年01月01日《市民病院医療事故多発》医療ミスの脳外科医 業務上過失傷害罪で在宅起訴〜神戸地検姫路支部 《市民病院医療事故多発》「膿出し切る必要」現役医師が提言 [ 社会 ] 2024年12月21日市教委サーバがウイルス感染 一部データに障害 役者魂貫いた元赤穂観光大使 故木下通博さんの冥福祈る [ 社会 ] 2024年12月14日職員不祥事受け給与5%カット 市長「道義的責任」 [ 社会 ] 2024年12月12日次回は13年後 珍しい「土星食」 [ 社会 ] 2024年12月09日
コメント
その際、田辺市長さんは、木熟南高梅と伝統製法による兵庫県赤穂市の塩を使った梅干しを、地方創生の事業で作ったことなどを紹介してくれたとの報道。
世耕弘成・経済産業相も同席。
首相は、いつも外遊に梅干しを持参しているらしく、「去年もらったのが、ちょうどなくなったところだった」と喜んだそうな・・・・
言いだしっぺの赤穂は、本気で、この件でやる気があるの?
アピール努力では、田辺に完敗。そして、感謝です。
0 0
投稿:梅干、安倍さん食べる。 2017年06月09日0 0
投稿:赤穂市民 2016年11月14日コメントを書く