- トップページ>
- 絵本で世界を旅しよう>
- 記事詳細
マッチ箱日記
2017年11月25日
『マッチ箱日記』 ○文/ポール・フライシュマン ○絵/バグラム・イバトゥーリン ○訳/島式子、島玲子 ○BL出版
アメリカへ出稼ぎに行っていた父のもとに、お母さんに連れられてイタリアから移住する少年の物語です。
家庭は貧しく、少年は学校へも行けません。もちろん、字を読むことも書くこともできません。
マッチ箱日記の始まり、それは「おなかがすいた」と言ったとき、お母さんがオリーブの種をくれたときからです。その時のオリーブの種をマッチ箱に入れて大切に持っていたことから始まったのです。
それからの少年は、アメリカへの船旅の時、アメリカでの生活、何かあると思い出のものをマッチ箱に入れました。ときどきマッチ箱を取り出し、日々の暮らしの心のよりどころにしていました。
当時のアメリカには、イタリアなどからの移住民を嫌がる人もいました。子どもたちに石を投げられて前歯が折れたことがありました。その折れた歯もマッチ箱に入っています。
当時のアメリカ社会の一端を垣間見たような気がします。
わたしは、中学生の頃から何度か日記にアタックしましたが、一度も日記を続けることができませんでした。
この絵本から、私の思っていた「日記」のイメージの狭さをつくづくと考えさせられました。
* * *
『マッチ箱日記』○文/ポール・フライシュマン○絵/バグラム・イバトゥーリン○訳/島式子、島玲子○BL出版
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2017年11月25日(2255号) 4面 (15,483,663byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 絵本で世界を旅しよう ]
あなたならどうする? 2016年11月26日かえでの葉っぱ 2016年11月05日心に残った絵本 2016年10月01日忘れられない絵本 2016年08月13日夏の夜のファンタジー 2016年07月23日ハワイ土産 2016年07月02日ブリテン国物語 2016年06月25日鹿が兄弟? 2016年06月11日ねずみとくじら 2016年05月28日夢みるこどもたち 2016年05月21日アメリカの教科書に掲載されたお話 2016年05月14日ネビルってよんでみた 2016年04月23日ウルグアイ大統領の思い 2016年04月16日チーロの歌 2016年03月19日文字がないのに読める絵本 2016年03月05日
コメントを書く