「焼却灰ほど危険なものない」弁護士が警鐘
2018年03月01日
産廃処分場の危険性について語る河田英正弁護士=同会提供
福浦と西有年の赤穂市内2カ所で産廃最終処分場建設計画がある中、「産業廃棄物最終処分場建設反対赤穂市民の会」(木村音彦会長)が主催。豊島産廃不法投棄事件で破産管財人を務め、岡山市北区御津虎倉地区の産廃最終処分場建設差し止め訴訟では住民側代理人として関わって勝訴した河田弁護士を講師に招き、約350人が来場した。
講演で河田弁護士は産廃処分場から排出される浸出水について、「たとえ基準値をきちっと守ったとしても、水質は必ず悪化する」と指摘。「飲料水や農業用水の水源地、活断層や砂防林があるところに処分場を作ってしまうと、命や健康の問題につながる」と警鐘を鳴らした。
事業者が処分品目を焼却灰のみに計画変更した福浦地区の産廃処分場建設計画についても触れ、「さまざまな有害物質が濃縮された焼却灰ほど危険なものはない。ドイツでは放射性物質と同じ扱いをしている」と述べた。
産廃処分場建設に反対する市民運動や訴訟に関わってきた経験を振り返り、「妨害行為や金を配るなど、住民運動を分断してくるのが業者側の常套手段。そうした動きに惑わされないことが必要」と話した。また、「法律は『作らせない』ためのものではなく、『作らせる』ためのものになっているのが現実」とし、「弁護士に任せればいいというのではなく、『絶対に作らせないぞ』と住民が一致団結すること。そうでなければ、裁判官の心を動かすことはできない」と語った。
<前の記事 |
関連サイト:
【関連記事】4年越しに回答書「焼却灰に限定」
掲載紙面(PDF):
2018年3月3日(2269号) 1面 (11,480,199byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
赤穂市民病院 入院病棟に無料Wi―Fi整備へ [ 社会 ] 2024年06月29日海岸保全区域の「恋ヶ浜」 無許可で砂採取 兵庫県が業者を指導 新学校給食センター 来月中旬から建設着工 [ 社会 ] 2024年06月22日赤穂RC 次期会長に木虎知己氏 [ 社会 ] 2024年06月19日赤穂LC 新会長に嘉陽田征信氏 [ 社会 ] 2024年06月19日元TOKIOの山口達也さん「未来と自分は変えられる」 [ 社会 ] 2024年06月16日能登で災害支援 市職員が活動報告 [ 社会 ] 2024年06月15日兵庫県下初の農村RMO 周世・有年横尾地区に設立 出水期前に防潮施設をチェック [ 社会 ] 2024年06月03日《市民病院医療事故多発》脳外科医2人を書類送検 業務上過失傷害容疑 病院は過失否定 詐欺未遂犯、建造物侵入犯など検挙 優良警察官を表彰 [ 社会 ] 2024年05月29日「理科好きの子ども増やそう」近畿大工学部と連携協定 赤穂小のPTA改革 任意加入を明確化 学級委員廃止も 手術支援ロボを導入 赤穂中央病院 [ 社会 ] 2024年05月25日「暴追の旗守り続ける」断つ会が会長改選 [ 社会 ] 2024年05月24日
コメントを書く