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赤穂城下町跡から木簡出土

 2008年11月10日 
赤穂城下町跡の発掘調査で出土した木管=赤穂市教委提供
 赤穂市教委が民間宅地開発に伴って実施した赤穂城下町跡の発掘調査で、17−18世紀のものとみられる侍屋敷と水路の遺構から木簡3点が出土した。10日に報道発表した同教委は「規模は小さいが、さまざまな事実が得られた貴重な調査となった」とし、陶磁器類などその他の出土品とあわせて約10点を市立歴史博物館で12月14日まで展示する。
 調査は上仮屋地内で9月下旬から10月中旬まで行われ、面積は164平方メートル。現地表面から深さ50センチで幅約6メートルの溝が見つかった。溝は浅野時代に埋め立てられるまで存在した水路跡とみられ、池田時代の1630−40年ごろに描かれた絵図とも一致する。
 木簡は溝の底部から1点、5メートルほど北の土坑から2点が出土。長さは25・0−15・7センチで、「御米四斗入」「御年貢」などコメに関する文字が目立ち、「北野中」「池之内」といった旧赤穂郡内の地名もみられる。その形状から「木簡は荷物につける『付札』であり、調査地の近くに荷揚げを行う船入があったのだろう」(同教委)と推測される。
 平成10年度から本格的に始まった赤穂城下町跡発掘調査で木簡、侍屋敷跡が見つかったのはいずれも過去に一例しかなく、同教委の荒木幸治学芸員(31)は「今後、木簡の内容判読や周辺の発掘が進めば、さらに多くの歴史を物語ってくれるのでは」と話している。
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掲載紙面(PDF):
2008年11月15日(1820号) 1面 (7,756,365byte)
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