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「縁結びの松」移植 愛と絆の名所に

 2019年02月14日 
ハート型の植栽枡に移植された「縁結びの松」
 御崎の私設美術館「桃井ミュージアム」(桃井香子オーナー)で14日、幹に結び目がある珍しいクロマツが庭園に移植され、記念セレモニーが開かれた。「縁結びの松」として大切に育てるといい、同館は「人と人を結びつけるスポットとしてPRしていきたい」と話している。
 岡山県瀬戸内市牛窓町の農業、国岡豊さん(80)が所有していた高さ4メートルほどのクロマツで樹齢約40年。幼木のころ、国岡さんの長男がいたずらで幹を輪っかにし、結び目を残したまま枯れることなく成長した。
 同館支配人で造園職人でもある長棟光亮さん(45)が10年ほど前に牛窓神社へ初詣した際、参道近くに植わっているこの松を見つけ、国岡さんに譲渡を打診。「家族の思い出がある松なので」と当初は断られたが、「移植して赤穂御崎の名所にしたい」と何度も足を運んで頼み込み、ついに了解を得た。
 記念セレモニーにはクラウドファンディングで移植費用を寄付してくれた人たちなど約40人が出席。除幕したモニュメントとともにハート型の植栽枡が披露され、出席者が順番に移植された松の根元に土をかけた。
 セレモニーを見守った国岡さんは「無事に移植が済み、安心しました。多くの人が訪れる場所になるといいですね」と温かいまなざし。長棟さんによると、「庭園ベンチに並んで座った2人を松の結び目越しに撮影するのがおすすめ」という。
 移植を機に同館では縁結びのメッセージを書き込むハート型のミニ絵馬や誓いの南京錠を取り付けるためのチェーンも設置。「カップルや夫婦など、大切な人同士で訪れて」と来館を呼び掛けている。
 入館無料で午前10時〜午後4時開館(火曜休館)。Tel56・9933。
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掲載紙面(PDF):
2019年2月16日号(2314号) 4面 (12,136,727byte)
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