薩摩焼の名工「十四代沈壽官」追悼展
2019年11月01日
十四代沈壽官の作品を紹介する追悼展
豊臣秀吉の朝鮮出兵で島津軍が朝鮮から連れ帰った陶工を始祖とし、1964年に先代の死去に伴い十四代を襲名した。70年の大阪万博に出品した大花瓶で注目を集めた後も一陶工としての道を貫き、薩摩焼陶工の歴史を描いた司馬遼太郎の小説「故郷忘じがたく候」のモデルとなった。日韓交流にも力を注ぎ、89年に日本人で初めて大韓民国名誉総領事に任命された。
佐野館主は約30年前に鹿児島の窯元を訪ねたのをきっかけに薩摩焼を収集。十四代とは時折手紙をやりとりする間柄だったことから追悼展を企画した。象牙色の地肌に草花を繊細緻密に描いた「白薩摩」の花瓶や茶器、黒い釉薬で仕上げた「黒薩摩」の花入、「浮き彫」の妙技を施した香炉など十四代が手掛けた約30点を展示している。
佐野館主は「すべてを包み込むような寛容な人だった。繊細にして典雅、精微にして優美な造形と色彩を見てほしい」と話している。
入館料200円(中学生以上)。11月19日(火)まで午前10時〜午後4時(水曜休館、9日午後は臨時休館)。Tel090・3496・4282。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2019年11月9日号(2347号) 4面 (6,821,506byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
お年寄りと子どもたちの合同展 [ 文化・歴史 ] 2014年09月17日伝承盛り上がる上仮屋の獅子舞 柳原白蓮の自筆書軸も「備前を訪れた人々」展 [ 文化・歴史 ] 2014年09月12日ハーモニカの西日本大会で1・2位 [ 文化・歴史 ] 2014年09月09日丹精込めた力作、能面二人展 [ 文化・歴史 ] 2014年09月08日市民病院ロビーで押し花作品展 [ 文化・歴史 ] 2014年09月07日筋書き知れば能楽の魅力ますます 京丹後の旧家に「坂越の船祭」絵巻 [ 文化・歴史 ] 2014年09月06日地域資料を電子化公開、絶版図書も 絵マップコン10周年で記念誌 透明感ある多彩な繊維造形、寺村サチコ展 [ 文化・歴史 ] 2014年08月29日「坂越の船祭」魅力を再発見 [ 文化・歴史 ] 2014年08月29日「坂越の船祭」の5枚組DVD完成 [ 文化・歴史 ] 2014年08月28日能楽の見どころワークショップ 市民文化祭の短歌、俳句作品募集中
コメントを書く