メッセージずしり 言葉の石オブジェ
2020年01月01日
詩や教訓を書いた石のオブジェと作者の小倉千恵子さん
作ったのは同施設管理人の小倉千恵子さん(78)=坂越=。2001年に管理人になったころ、観光客に立ち寄ってもらおうと、「『歩』の字は「少し止まる」と書く」と空き箱に書いて玄関先に置いたのが始まり。数年後に建物前の道路整備で廃棄されることになった古い石材をもらって書き直したところ、観光客が写真に撮るようになったという。
若いころに勤めていた時計店で、客の注文に応じて「祝結婚」などと金粉で文字を書き入れるサービスをしていたという小倉さん。そのころを思い出し、形の良い自然石を見つけては好きな詩や言葉を書いて会所の部屋の隅に置いてみた。すると、誰かが写真に撮ってインターネットで紹介したようで評判に。オブジェを目当てに訪れる人も出てきたという。
「先祖からつながる命を今の私が生きている」「昨日を忘れ 今日を喜び 明日を楽しむ」「欲ふかき人の心と降る雪は積るにつれて道を失う」。書く言葉はさまざま。「人から教えてもろたり、テレビや本で見たり、ふと思ったこととか。『いい言葉やな』思たら、メモしといてね」。「ツバメさん いらっしゃい」は頭上から落ちてくるフンへの注意をさりげなく伝える心配りだ。
下書きはせずに、いきなり筆で書き始める。「石の大きさや形を見てね。メモしてる中から、合いそうな言葉を選んで。私、欲張りやから裏にも別の言葉を書くん。そしたら楽しみが2つになるから」。
石は凹凸していて書きにくくないですか、と尋ねると、「でこぼこがあるからおもしろいんよ。人生といっしょ」と笑った。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2020年1月1日号・第1部(2353号) 4面 (7,892,787byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
ジャンボ大根“赤穂一”に馬江さん [ 街ネタ ] 2011年03月19日被災学生が遺した「母への感謝」 [ 街ネタ ] 2011年03月07日東御崎の梅林、これから見ごろ [ 街ネタ ] 2011年02月26日塩ラーメンが「グルメ甲子園」で一大旋風 [ 街ネタ ] 2011年02月25日赤穂でも“タイガーマスク”がランドセル [ 街ネタ ] 2011年01月10日新成人がタイムカプセル開封 [ 街ネタ ] 2011年01月09日初春に縁起よい「家族ダイコン」 [ 街ネタ ] 2011年01月05日カキエキスで“海の牛乳石けん” [ 街ネタ ] 2010年12月29日トラからウサギへバトンタッチ [ 街ネタ ] 2010年12月15日歌と浪曲で忠臣蔵気分 [ 街ネタ ] 2010年12月13日地球をてくてく二人旅 [ 街ネタ ] 2010年11月30日飛躍願ってウサギの縁起物 [ 街ネタ ] 2010年11月30日今年も「光の天守閣」築城中 再登板待つ山積みブロック [ 街ネタ ] 2010年11月27日市職員がまちの美化活動 [ 街ネタ ] 2010年11月18日
コメント
私は昨年を忘れ 今年を喜び 来年も希望を持ちたい。
0 0
投稿:ホープ 2020年01月01日コメントを書く