県が公文書作り替え「偽造」の指摘も
2020年02月08日
兵庫県の姫路土木事務所が作成した「報告書」について、市民団体が申請した公文書公開請求に対し、報告内容を複数箇所で削除した別の文書が公開されていたことがわかった。市民団体の関係者は「公文書を偽造して使用しており、公務員による犯罪だ」と問題視している。
市民団体は昨年7月17日、同計画への行政側の対応状況などを確認するため、姫路土木事務所を訪問。応対した担当課長のファイルに「報告書」の標題の決裁文書が綴じられていることがわかり、公文書公開請求の手続きをとった。しかし、翌月2日付けで公開されたのは、「議事録」という標題で決裁印がなく、内容が複数箇所で削除された文書だった。
赤穂民報が市民団体側から提供を受けた「議事録」を見ると、「報告書」では18行あった会議内容についての記述が9行に半減。調整池に関するやり取りの部分が丸ごと削除されているほか、「先日の知事協議を受け」という部分や、「知事は何をしてでも止めろ、という姿勢ではないが、牟礼市長のことは気にしている」との文章なども消去されている。
ファイルに保管されていたものとは異なる文書を公開したことについて、姫路土木事務所の植田吉則・まちづくり参事は赤穂民報の取材に、公文書公開請求よりも以前に「議事録」に決裁し直していたため、と説明。市民団体が「報告書」を確認した上で公開請求している点については、「破棄すべき公文書が残っていただけ」と話した。
また、文書を作り替えた経緯については、「会議に出席するための旅行命令を出していたので、『復命書』の形で残すように指示した。他の部局の不要な情報は残す必要がないので、概略でよいと言った。元の文書は破棄するように指示した」と語った。
公文書公開請求の場に同席していた「播磨自然高原地区連合自治会」は、「我々は、7月17日姫路土木事務所で担当課長が示したファイル全文のコピーを求めて情報公開した。しかし、開示されたのは、原文書と似ても似つかないもので、形式も内容も完全に別物だった。公開請求した後に原文書を破棄し、新たな文書を出すのは、公文書棄損と偽造公文書使用にあたり、犯罪行為だと考えている」とコメントした。
関連サイト:
【関連記事】県民局長「専門家に言わせて」発言か
【関連記事】本当に「部下が聞き間違えた」のか
掲載紙面(PDF):
2020年2月8日号(2359号) 1面 (8,140,633byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
市民団体は昨年7月17日、同計画への行政側の対応状況などを確認するため、姫路土木事務所を訪問。応対した担当課長のファイルに「報告書」の標題の決裁文書が綴じられていることがわかり、公文書公開請求の手続きをとった。しかし、翌月2日付けで公開されたのは、「議事録」という標題で決裁印がなく、内容が複数箇所で削除された文書だった。
赤穂民報が市民団体側から提供を受けた「議事録」を見ると、「報告書」では18行あった会議内容についての記述が9行に半減。調整池に関するやり取りの部分が丸ごと削除されているほか、「先日の知事協議を受け」という部分や、「知事は何をしてでも止めろ、という姿勢ではないが、牟礼市長のことは気にしている」との文章なども消去されている。
ファイルに保管されていたものとは異なる文書を公開したことについて、姫路土木事務所の植田吉則・まちづくり参事は赤穂民報の取材に、公文書公開請求よりも以前に「議事録」に決裁し直していたため、と説明。市民団体が「報告書」を確認した上で公開請求している点については、「破棄すべき公文書が残っていただけ」と話した。
また、文書を作り替えた経緯については、「会議に出席するための旅行命令を出していたので、『復命書』の形で残すように指示した。他の部局の不要な情報は残す必要がないので、概略でよいと言った。元の文書は破棄するように指示した」と語った。
公文書公開請求の場に同席していた「播磨自然高原地区連合自治会」は、「我々は、7月17日姫路土木事務所で担当課長が示したファイル全文のコピーを求めて情報公開した。しかし、開示されたのは、原文書と似ても似つかないもので、形式も内容も完全に別物だった。公開請求した後に原文書を破棄し、新たな文書を出すのは、公文書棄損と偽造公文書使用にあたり、犯罪行為だと考えている」とコメントした。
<前の記事 |
関連サイト:
【関連記事】県民局長「専門家に言わせて」発言か
【関連記事】本当に「部下が聞き間違えた」のか
掲載紙面(PDF):
2020年2月8日号(2359号) 1面 (8,140,633byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
災害リスク時の行動スイッチに「マイ避難カード」 [ 社会 ] 2024年04月06日赤穂市立さくら園 農福連携コンテストでグランプリ 市立図書館の愛称「日本海水赤穂ライブラリー」 [ 社会 ] 2024年04月03日赤穂観光協会が「航路標識協力団体」に 兵庫県下初 2023年度末教職員異動〜一般教職員 [ 社会 ] 2024年04月01日5日にイオンで「春の交通安全運動」出発式 2023年度末教職員異動〜管理職 [ 社会 ] 2024年03月30日2024年春 赤穂市の人事異動 [ 社会 ] 2024年03月27日2024年春 幼稚園・保育所関係の異動 [ 社会 ] 2024年03月27日故障から3年 加里屋中継ポンプ場 ようやく更新 [ 社会 ] 2024年03月26日周世最終処分場の「閉鎖」市が撤回 新路線の運行開始控え、バスの乗り方教室 [ 社会 ] 2024年03月22日新小1年生にランドセルカバー寄贈 交通安全協会 美化センター焼却炉 予定外の稼働中止 [ 社会 ] 2024年03月16日病院事業管理者に高原秀典氏任命へ [ 社会 ] 2024年03月16日
コメントを書く