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魚の毒「パリトキシン」か 8人が食中毒

 2020年11月26日 
 赤穂健康福祉事務所は11月25日、赤穂市内の飲食店でハタ科の魚料理を食べた同市内と京都市内の計8人に全身の筋肉痛や歩行困難などの食中毒症状が発生し、うち7人が入院したと発表した。いずれも快方に向かっているという。
 同事務所によると、8人は21と23日に加里屋の居酒屋で食事した18〜70歳の客4組と、まかないを食べた従業員1人。いずれも「紋クエ料理」として鍋や刺し身、塩焼きなどを食べたという。クエと同じハタ科マハタ属などの魚類に含まれる場合がある「パリトキシン」の中毒に特徴的な症状であることから、同事務所は「紋クエ料理」を提供した店舗の営業を26日まで停止。同じ料理が提供された可能性のある今月20〜23日の来店者に聞き取りを進めている。
 県の発表によると、パリトキシンはアオブダイやハコフグなどの魚類に含まれ、加熱や冷凍をしても分解されない。半日から1日程度の潜伏期間を経て、筋肉の激痛や呼吸困難、けいれん、黒褐色の尿が出るなどの症状が出ることがある。国内では1953年から2016年までに少なくとも44件129人の中毒が発生し、うち8人が死亡している。
 関係者によると、今回提供された魚は四国などで「紋クエ」と呼ばれる食用魚で、市場にはあまり出回らないが美味だという。同事務所は「症状がある人は、まずは医療機関を受診してほしい」と呼び掛けている。
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掲載紙面(PDF):
2020年11月28日号(2394号) 2面 (4,108,793byte)
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