ミュージカルで児童虐待防止訴え
2021年02月27日
児童虐待防止をテーマに短編動画「ヘンゼルとグレーテル」を制作した劇団アルティスタのみなさん
貧しい環境で子どもを育てなくてはならない親の苦悩、親に愛されたくても愛情をもらえない子どもの悲しみなど、現代にも通じる問題をテーマに据えた。2月27日から動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開する。
劇団によると、「ヘンゼルとグレーテル」は、大飢饉に見舞われた中世ドイツで「口減らし」のために行われた子捨てから生まれた民話だという。児童虐待防止のオレンジリボン共催事業として赤穂市地域活動連絡協議会(岩崎由美子会長)がミュージカル動画の制作をアルティスタに依頼。赤穂出身でドイツ在住の演出家、宮永あやみさんが脚本を書き、インターネットを活用したリモートで演出も手掛けた。
昨年8月にオーディションで選ばれた小学生から大人まで市民キャスト11人が約3か月間稽古を積み、ボランティアスタッフの手でセットを組んだ加里屋の「古民家tunagu」で12月から撮影。コロナ禍のため、消毒や換気など感染防止対策を徹底して収録に臨んだ。このほど編集が完了し、1時間弱のミュージカル動画が完成した。
「虐待している親も苦しんでいる。どうすれば、この家族を救ってあげられるだろう」(宮永さん)との思いで書かれた物語は、原作とは異なる意外な展開をみせる。ヘンゼル役の北國茉和(ほっこく・まな)さん(14)=加里屋中洲=は「台本を読んだとき、いい物語だなあと思いました。観た人にあったかい気持ちになってもらえたらうれしい」。動画は「劇団アルティスタ」で検索できる。
2019度中に全国215か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は前年度より2割以上増えて19万3780件(速報値)で過去最多。岩崎会長は「コロナ禍という困難な状況に親も子どももストレスにさらされ、虐待のリスクの高まりが懸念されている」と指摘し、「こんな時だからこそ、地域の力による子どもと子育てへの応援が必要。動画を通して、虐待のない社会づくりへの関心が高まれば」と話している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2021年2月27日号(2406号) 1面 (8,072,256byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
嵯峨御流のいけばな社中展 [ 文化・歴史 ] 2016年02月06日近畿小学生ソフトテニスで3位 邦楽の調べで義士の命日偲ぶ [ 文化・歴史 ] 2016年02月04日「最新」「最高水準」関電に説明要求 [ 社会 ] 2016年02月04日高野の安定型産廃処分場 県が設置許可 [ 社会 ] 2016年02月03日みんな良い子で鬼退散 [ 子供 ] 2016年02月03日テクノ消防の委託廃止を検討 [ 社会 ] 2016年02月03日お年寄りと一緒に昔遊び [ 子供 ] 2016年02月03日「お盆の思い出」絵画コンで優秀賞 播磨の墳墓に見る弥生期の風習 [ 文化・歴史 ] 2016年02月02日インフル臨時休業(2月1日決定分) 交通事故死 初の年間ゼロ 赤穂初の女性樹木医が誕生 [ 社会 ] 2016年01月30日未就学児の体力テスト 赤穂城址の四季写真展 [ 文化・歴史 ] 2016年01月28日
コメントを書く