【読者の声】塩屋堂山の不法投棄 その後は?
2021年07月17日
塩屋堂山の山中に不法投棄されていた建設廃材とみられるがれき類=2020年7月撮影=。今年3月までに除去されたという
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この問題は昨年6月、山陽道赤穂インター周辺の悪臭について苦情を受けた赤穂市が、塩屋堂山の肥料製造現場を確認したところ、建設廃材とみられるがれき類が大量に見つかったもの。
兵庫県は産業廃棄物の無許可処分事案とみなし、廃棄物の除去と適切な処分を一帯の土地を所有する男性に指導。7度にわたり現地での指導を続け、「今年3月までに除去が完了した」(西播磨県民局環境課)とする。不法投棄の面積や容量、除去後の処分先は「把握していない。男性によって適法に処分されたと考えている」という。
廃棄物は誰がいつ、どこから持ち込んだのか。県の聞き取りに対し男性は、一帯の土地を人に貸していた時期に借主が持ち込んだのではないか、と説明したという。しかし、借主とされる人物はすでに死亡。「ここから先は警察の範ちゅう」(同課)として昨年7月に警察へ情報提供したというが、その後、捜査が行われたかどうかはわからないという。
また、市土木課によると、現場には「公図上は里道が通っているはずだが、わからない状態になっている」といい、廃棄物の除去が終了した段階で地元住民と現地確認に入る予定という。市条例は法定外公共物である里道を許可なく掘削、盛土するなどした場合、5万円以下の過料を処すと定めている。
赤穂民報は15日、改めて事業者の話を聞こうと現地を訪ねたが、事業者の男性は「話すことは何もない」として取材に応じなかった。
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赤穂民報より
取材を通して感じたのは、不法投棄に対する兵庫県の追及の甘さです。現場では数年前から「廃棄物が不法に処分されている」との情報が寄せられていたにもかかわらず、県は「土地所有者に立ち入りを拒否された」などとして、調査を断念していました。
熱海の土石流の原因となったとみられる盛り土も、行政の指導が不十分だったのではないかとの指摘があります。兵庫県の今回の一連の対応を見ていると、今後も不法投棄はなくならないだろうと感じました。
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掲載紙面(PDF):
2021年7月17日号(2425号) 3面 (9,672,281byte)
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