伯鳳会が災害医療車導入 チームも新設
2022年03月08日
伯鳳会グループが導入した災害医療車と救急災害医療チーム「ブルー・フェニックス」。車両前面のカラーリングはトリアージをイメージ
検査用(全長12メートル)と電源用(8・5メートル)の2台編成で、検査用車両にタブレット端末で操作するCT装置、持ち運び可能なX線撮影装置、少量の水で運用できる検体検査システムなどを装備。人員が限られた現場で迅速に対応するため、胸部CT画像の診断を人工知能(AI)で支援する機能や、画像をインターネットで送信して遠隔診断につなげるインターネットサーバーも搭載している。電源用車両には診察室と薬剤を保管する冷蔵庫が備えられている。
同グループは2017年にドイツの医療機器メーカー「シーメンス」の日本法人とパートナーシップ契約を締結。災害現場でも高度な救急医療を提供できる移動型医療ソリューションの開発に共同で取り組み、昨年11月に完成した。同社によれば、CT装置と生化学・免疫装置を兼ね備えた車両は「世界初」という。
導入に伴い、東京、大阪、赤穂の3か所で救急災害医療チーム「ブルー・フェニックス」を立ち上げた。このほど導入後初めて赤穂に車両が運ばれ、チームのメンバーらが操作を訓練。今後は災害拠点病院の東京曳舟病院に車両を保管し、平時は健診や往診に活用しつつ出動に備える。
開発段階から携わった放射線部の角野満課長は「この車両を被災現場に迅速に展開することで、現地での医療水準を改善し、トリアージの精度を高められる。一人でも多くの命を救うことに役立てたい」と期待を込めた。
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掲載紙面(PDF):
2022年3月12日号(2454号) 4面 (7,716,594byte)
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[ 社会 ]
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投稿:素晴らしい! 2022年03月08日コメントを書く